ルー (Rue)

投稿者 :リンクプロ on

学名:

Ruta graveolens

科:

Rutaceae(ミカン科)


注意事項:

ゴートルー (Goat's Rue)シリアンルー (Syrian Rue) とは別物です。それぞれの項目をご参照ください。


概要:

ルーは常緑性の多年生低木で、高さ1メートルまで成長します。南ヨーロッパが原産地です。伝統的に、泌尿生殖器疾患や抗菌、鎮痙、利尿作用のために用いられてきました。また、食品や飲料の香料、石鹸や化粧品の香り付けとしても使用されています。


安全性:

  • おそらく安全
    食品中に通常含まれる量で使用される場合。ルーとその油は、食品中で2ppm以下の濃度で使用することが一般に安全である(GRAS)と認められています。

  • おそらく安全
    乾燥ルーの葉を含む製品を適切な投与量で医薬的に使用する場合。ただし、治療量では眠気、めまい、胃腸の刺激やけいれんを引き起こす可能性があります。

  • 危険と考えられる
    新鮮なルーやルーオイルを経口摂取する場合、または乾燥ハーブの大量使用時。過剰摂取は、腹痛、嘔吐、肝臓・腎臓の損傷、めまい、呼吸困難、錯乱を引き起こし、致命的になる可能性があります。
    新鮮なルーを皮膚に適用した場合、接触性皮膚炎や重度の光毒性皮膚炎を引き起こします。

  • 妊娠中:
    危険と考えられる
    経口摂取すると、子宮収縮作用や堕胎作用があるため使用を避けてください。ルーを堕胎目的で使用した女性の死亡例が報告されています。

  • 授乳中:
    信頼できる十分な情報がないため、使用を避けてください。


副作用:

  • 一般的な副作用:
    食品中に含まれる量では通常良好に耐えられます。乾燥ハーブの治療量では一般的に良好に耐えられるとされていますが、新鮮なルーは安全ではないと考えられています。

  • よくある副作用:

    • 経口摂取時: 胃けいれん、眠気、抑うつ、めまい、胃腸の刺激、睡眠障害。
    • 局所使用時: 接触性皮膚炎や光毒性皮膚反応。
  • 重大な副作用:

    • 過剰摂取により腹痛、嘔吐、肝臓・腎臓の損傷、呼吸困難、発作、徐脈、錯乱が生じる可能性があります。

効果:

信頼できる十分な証拠がなく、効果は評価されていません。

  • 中絶がん避妊消化不良虫除けなどへの使用に関心があるものの、臨床効果に関する信頼できる情報はありません。

投与法と使用量:

  • 成人:
    • 経口: 研究が限られているため、典型的な用量は不明。

相互作用:

  • 光感作薬との併用:
    ルーは光感作のリスクを高める可能性があります。

過剰摂取:

  • 症状: 腹痛、嘔吐、肝臓・腎臓の損傷、呼吸困難、発作、錯乱など。
  • 治療: 信頼できる十分な情報はありません。

作用機序:

  • 一般的な情報:
    ルーの適用部位は地上部分および油です。ルーには以下が含まれます:

    • フロキノリンアルカロイド: スキミアニン、ガンマ-ファガリンなど。
    • フラボノイド: ルチン。
    • フランクマリン: ベルガプテン、プソラレンなど。
  • 抗寄生虫作用: ルーオイルは寄生虫駆除作用を持つ。

  • 抗菌作用: ルーのメタノール抽出物は、いくつかの細菌に対して効果がある。

  • 抗炎症作用: ルーのアルカロイドやフランクマリンが抗炎症活性を示す。

  • 光感作作用: ルーには光感作性のフランクマリンとプソラレンが含まれ、光毒性皮膚炎の原因となる。

  • 子宮への作用: ルーのスキミアニンには子宮刺激作用がある。


分類:

光感作剤 (Photosensitizers)


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