サッサフラス (Sassafras)
投稿者 :リンクプロ on
学名
- Sassafras albidum
- Sassafras officinale(別名)
- Sassafras variifolium(別名)
科名
- Lauraceae(クスノキ科)
概要
サッサフラスは植物で、その根の樹皮が薬用として使用されます。ただし、サッサフラスの根の樹皮には サフロール (safrole) が含まれており、これが発がん性や肝毒性を持つことが報告されています。
重要なポイント
- 効能について:多くの疾患に利用されますが、その有効性を評価する十分な科学的根拠はありません。
-
安全性について:
- 食品に含まれる量であれば 「おそらく安全」。
- サフロール除去されたサッサフラス を医療用途で使用する場合、「おそらく安全ではない」。
- サフロール含有のサッサフラスは医療用途で 「安全ではない可能性が高い」。
用途
経口
以下の目的で使用されます:
- 尿路疾患、粘膜の炎症、梅毒、気管支炎、高血圧、痛風、関節炎、皮膚疾患、腎疾患、がん。
- トニック剤、血液浄化剤 としても用いられます。
外用
- 皮膚の吹き出物、リウマチ、目の炎症、捻挫、腫れ、虫刺されや刺傷の緩和。
- サッサフラス油 は、外用で防腐剤や殺虫剤として利用されることもあります。
安全性
-
おそらく安全
- 食品中に一般的に含まれる量では安全。
-
おそらく安全ではない
- サフロールを除去したサッサフラスを医療用途で使用する場合。
-
安全ではない可能性が高い
- サフロールを含むサッサフラスを経口または外用で使用する場合。
- サフロールは発がん性および肝毒性があり、大量摂取により致命的となる可能性があります。
- 成人:5 mLのサッサフラス油の摂取で致命的な場合あり。
- 子供:数滴の摂取でも致死的な場合あり。
-
妊娠・授乳中
- 「安全ではない可能性が高い」。
- サフロールは妊娠中絶作用を持つため、使用を避けるべきです。
副作用
-
経口使用:多量摂取により以下の症状が現れる可能性があります:
- 発汗、ホットフラッシュ、幻覚(数日間続くことあり)、嘔吐、震え、散瞳、高血圧、頻脈、昏睡、麻痺、肝臓がん、死。
- 外用使用:接触性皮膚炎が報告されています。
効果
- 現時点でサッサフラスの有効性に関する信頼できる科学的根拠は不足しています。
用量と投与方法
- 標準的な用量は確立されていません。
作用機序
-
主成分:
- 根の樹皮に含まれる主要成分は サフロール (safrole) です。
- サフロールは発がん性があり、動物実験で悪性肝腫瘍の原因となることが示されています。
- サフロールは 1'-ヒドロキシサフロール に代謝され、DNAと結合して発がん性を示すことが確認されています。
-
主な作用:
-
発がん性作用
- サフロールのDNA損傷による発がん性が最も懸念されています。
-
神経毒性
- サフロールとその代謝物である1'-ヒドロキシサフロールは、神経毒性を有します。
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発がん性作用
相互作用
-
中枢神経抑制薬(CNSデプレッサント)
- サッサフラスは鎮静効果を持つ薬剤と併用すると、相加的な鎮静効果を引き起こす可能性があります。
-
CYP1A2誘導薬
- サフロールの毒性が増加する可能性があるため、注意が必要です。
結論
- サフロールを含むサッサフラスの使用は、発がん性や肝毒性など重大な健康リスクを伴うため、推奨されません。
- 代替医療や食品として利用する場合は、サフロール除去製品を選ぶ必要がありますが、その効果や安全性については十分な科学的証拠が不足しています。
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- タグ: サプリメント