ラベージ(Lovage)

投稿者 :リンクプロ on

学名

Levisticum officinale, Levisticum officinalis
(別名:Angelica levisticum

セリ科(Apiaceae/Umbelliferae)


概要

ラベージは高さ2メートルほどに成長する植物で、西アジアや南ヨーロッパを原産地とし、ヨーロッパや北アメリカで広く栽培されています(8)。多くの国で薬用や料理用として使用されてきました(94099)。


歴史と用途

人々の利用方法

  • 経口
    尿路感染症(UTI)、腎結石(ネフローゼ)、糖尿病性腎症、消化不良、鼓腸、咳、喉の痛み、肝疾患、マラリア、痛風、関節リウマチ(RA)、片頭痛。
  • 食品および飲料
    香味成分として使用。
  • 製造
    石鹸や化粧品の香料成分として使用。

安全性

  • 一般的な使用
    食品中に含まれる量ではおそらく安全とされています(4912)。
  • 短期の適切な使用
    例えば、ラベージ根を含む製品(Canephron N)36 mgを1日量で6か月間使用した場合は安全とされています(91726)。
  • 妊娠中
    おそらく危険です。子宮収縮や月経促進の作用があるため、使用を避けるべきです(12)。
  • 授乳中
    信頼できる情報が不足しているため、使用を避けるべきです。

副作用

  • 全般
    長期間の使用では光毒性反応のリスクが高まる可能性があります(2,5,6,8,11,12)。
  • 皮膚への影響
    光線過敏症や接触性皮膚炎が発生する可能性があります(60058,94098)。

効果

  • 糖尿病性腎症
    初期の臨床研究では、ラベージ根、セントーリー草、ローズマリー葉を含む製品(Canephron N)を抗糖尿病薬およびエナラプリルと併用することで、尿中アルブミン排泄量が減少し、HDLコレステロールが増加、トリグリセリド値が減少することが示されています(91726)。

さらなる研究が必要です。


投与と管理

成人

  • 糖尿病性腎症
    ラベージ根、セントーリー草、ローズマリー葉を含む製品(Canephron N)を1日2錠を3回、6か月間服用(91726)。

標準化と製剤

ラベージの標準化と製剤に関する信頼できる情報は不足しています。


薬物との相互作用

  • 利尿薬
    理論的には、ラベージ根の水分排泄作用が利尿薬療法に干渉する可能性があります(512)。

副作用との相互作用

  • 高血圧腎疾患
    注意が必要です。

過剰摂取

毒性に関する信頼できる情報は不足しています。


作用機序

主な成分

  • ラベージの適用部位は根茎および根であり、0.2%~2%の揮発性油を含みます(5,6,8,11)。
  • 主な成分:ラクトン誘導体であるフタリド類(リグスチリドなど)、テルペノイド、フランクマリン(8,11,60060)。

作用

  • 消化器への影響
    苦味と芳香により唾液および胃液の分泌を増加させ、抗けいれん作用と消化器血流の増加効果があります(6,8,18)。
  • 腎臓への影響
    動物研究では、水分の排泄を増加させるアクアレティック効果が確認されていますが、電解質の排泄は増加しません(5,6,8,11,512)。
  • 光毒性
    フランクマリン成分が光線過敏性皮膚炎を引き起こす可能性があります(2,5,6,8,11,12)。

分類

  • 利尿剤

ラベージは伝統的な薬用植物として評価されていますが、安全性および有効性に関する追加研究が必要です。


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