イチジク(Fig)

投稿者 :リンクプロ on

学名
Ficus carica


クワ科(Moraceae)


概要

イチジクは果実をつける木で、地中海地方、中東、西アジアを原産とする最も古い栽培植物の一つです。現在ではさらに広く分布しています(99955, 99956, 99958, 99959, 99960, 99961)。


安全性

  • 「おそらく安全」: 新鮮または乾燥した果実が、食品に一般的に含まれる量で経口摂取される場合。
  • 「おそらく安全」: イチジク果実ペーストが1日最大300g、最大8週間摂取される場合(99956)。
  • 「おそらく安全でない」: イチジク葉の煎じ薬を皮膚に塗布する場合。葉にはプソラレンが含まれ、日光に当たると火傷のような皮膚炎や発疹を引き起こす可能性があります(49962, 49968, 49973, 49975, 49981)。
  • 妊娠中・授乳中:
    • 新鮮または乾燥した果実: 食品に一般的に含まれる量で使用する場合は「おそらく安全」。
    • 葉または果実の薬用量: 信頼できる情報が不足しているため使用を避けるべきです。

副作用

  • 一般的な副作用: 新鮮または乾燥した果実は食品に含まれる量で良好に耐容されます。ただし、薬用として使用された場合の安全性は十分に評価されていません。
  • まれな重篤な副作用:
    • 経口摂取: アレルギー反応やまれにアナフィラキシー。
    • 外用: 葉による光線皮膚炎(フォトダーマチティス)。

有効性

「十分な証拠がない」

  • アトピー性皮膚炎(湿疹): 子供における効果は不明です。
  • 便秘: 経口摂取による効果は不明です。
  • 糖尿病: 1型糖尿病の血糖コントロールに対する葉の効果は不明です。
  • 白斑(Vitiligo): 経口摂取による効果は不明です。
  • イボ: トピカル使用による効果は不明です。

さらなる研究が必要です。


用量と使用方法

成人

  • 経口または外用: 研究が限られており、標準的な用量情報はありません。

子供

  • 外用: 研究が限られており、標準的な用量情報はありません。

標準化と製剤化

イチジクの標準化に関する信頼できる情報は不足しています。


薬物との相互作用

  1. 抗糖尿病薬

    • 相互作用評価: 中程度
    • 重篤度: 中程度
    • イチジクの葉は血糖降下作用を増強する可能性があります。
  2. インスリン

    • 相互作用評価: 中程度
    • 重篤度: 中程度
    • インスリンの血糖降下作用を増強する可能性があります。

作用機序

  • 主な部位: 果実、葉、根(99957)。
  • 成分:
    • 葉にはアルカロイド、フラボノイド、プソラレン、プソラリック酸グリコシド、β-シトステロール、ベルガプテン、タラクサステロールが含まれます(12579, 99960, 108929)。
    • 果実にはフラボノイド、アントシアニン、フェノール化合物、クマリン、サポニン、テルペンが含まれます(99957, 99959)。
    • ラテックスにはプロテアーゼのフィシンが含まれ、かゆみや皮膚刺激を引き起こす可能性があります(12690, 99961)。

特定の効果

  • 抗糖尿病作用:
    • イチジク葉の水抽出物は、動物や1型糖尿病の人で血糖値を低下させる可能性があります。筋肉でのグルコース取り込みを改善し、肝臓での糖新生を抑制することが示唆されています(12578, 99953)。
  • 抗真菌作用:
    • ラテックス抽出物は、真菌(例:Candida albicansTrichophyton rubrum)に対して抗真菌活性を示します(108930)。
  • 緩下作用:
    • 動物研究では、腸の粘液生成を促進し、蠕動運動を誘発することが示されています(99956)。
  • 脂質低下作用:
    • 動物モデルで、葉がトリグリセリド値を低下させ、抗酸化作用を通じて脂質代謝を改善する可能性があります(12839, 99953)。

分類

  • 低血糖薬(Hypoglycemic Agents)

References

See Monograph References


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