L-オルニチン-L-アスパラギン酸 (L-Ornithine-L-Aspartate)

投稿者 :リンクプロ on

概要

L-オルニチン-L-アスパラギン酸は、非必須アミノ酸であるオルニチンとアスパラギン酸の塩です。この化合物は、体内でグルタミン合成と尿素生成の基質を提供し、アンモニアの解毒に重要な役割を果たします (67394, 67396)。


安全性

  • 安全と考えられる場合:

    • 経口使用: 18グラム/日まで、最長6ヶ月間の使用で安全とされています。
    • 静脈内投与: 40グラム/日まで、最長35日間の使用で安全とされています。
  • 妊娠および授乳中: 信頼できる情報が不足しているため使用を避けるべきです。

  • 副作用:

    • 一般的に良好に耐容されます。
    • 静脈内投与で報告される主な副作用には、咳、筋痙攣、吐き気、嘔吐があります。

有効性

  • 効果が期待される場合:

    • 肝性脳症: 経口または静脈内投与で肝硬変患者の肝性脳症症状を改善する可能性があります。ただし、急性肝不全の患者には効果が見られないことが報告されています。
  • 十分な証拠がない場合:

    • アスリートのパフォーマンス: 他の成分と併用された場合のみ評価されており、単独での効果は不明です。
    • カヘキシア: 有効性に関する十分なデータが不足しています。
    • 肝硬変: 合併症を減少させるかどうかは不明です。

投与量と使用方法

  • 成人:
    • 経口使用: 一般的に6-18グラム/日が最長6ヶ月間使用されています。
    • 静脈内投与: 一般的に5-40グラム/日が最長1ヶ月間使用されています。

薬物動態

  • 吸収: 経口摂取後、血中のアスパラギン酸およびオルニチン濃度が増加します。最大濃度は摂取後約1時間で達します (67391)。
  • 代謝: L-オルニチン-L-アスパラギン酸は体内でオルニチンとアスパラギン酸に分解され、それぞれ尿素サイクルとグルタミン合成に利用されます (67396, 94908)。

作用機序

  • 肝機能改善:
    L-オルニチン-L-アスパラギン酸は、尿素サイクルを活性化し、筋肉でのグルタミン合成を促進することで血中アンモニア濃度を低下させます。これにより、肝性脳症などの症状を改善する可能性があります (94911, 94916)。

  • 疲労軽減:
    長時間の運動中に血中アンモニア濃度の上昇を抑制し、中枢性疲労を軽減する可能性があります (94915)。


分類

  • エルゴジェニック補助剤
  • エネルギー増強剤

References

See Monograph References


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