グリフォニア・シンプリシフォリア (Griffonia simplicifolia)

投稿者 :リンクプロ on

学名
Griffonia simplicifolia (別名: Bandeiraea simplicifolia, Schotia simplicifolia)

科名
マメ科 (Fabaceae/Leguminosae)


概要

グリフォニア・シンプリシフォリアは西アフリカ原産の熱帯低木で、主にガーナ、コートジボワール、トーゴで栽培されています。種子は5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)を含み、医薬品として利用されます。種子には約6~10%の5-HTPが含まれています (90430,102152)。


安全性

  • 可能性として安全

    • 短期間の使用において: グリフォニア・シンプリシフォリア種子抽出物は、1日最大120mgの摂取が6週間まで安全とされています (102149)。
  • 長期間の使用について: 安全性に関する情報は不足しています。

  • 妊娠・授乳中: 信頼できる情報が不足しているため、使用を避けるべきです。


副作用

  • 一般的な副作用: 腹痛、不安感、下痢、眠気、疲労感、頭痛など。
  • 主な副作用の原因: 主成分である5-HTPに関連すると考えられています。

有効性

  • 証拠が不十分な用途
    • 不安、腹痛、うつ病、下痢、頭痛、不眠症、乗り物酔い、肥満、ストレスなど。

これらの用途に対する有効性を評価するには、さらなる研究が必要です。


投与量と使用方法

  • 成人:

    • 臨床試験では、グリフォニア・シンプリシフォリア種子抽出物が1日60~120mgの範囲で使用されています。
    • 一部の製品は5-HTP含有量を25%または95%に標準化しています。
  • 小児:

    • 研究が限られており、典型的な用量は不明です。

標準化と製剤

  • 特定の臨床試験で使用された製品には、1回分のスプレーに10.24mgまたは39mgのグリフォニア・シンプリシフォリアが含まれています(それぞれ5-HTP含有率25%または95%に標準化)(30051, 88180)。
  • 他の製品では、60mgのグリフォニア・シンプリシフォリアに12.8mgの5-HTPが含まれています (102149)。

薬物との相互作用

  • 中程度の注意が必要な組み合わせ
    • 抗うつ薬: セロトニン症候群や脳血管収縮性障害(例: Call-Fleming症候群)のリスクを高める可能性があります。
    • 中枢神経抑制剤: 中枢神経抑制作用が増強される可能性があります。
    • モノアミン酸化酵素阻害剤 (MAOIs): セロトニン症候群のリスクが高まる可能性があります。
    • トラマドール、メペリジン: セロトニン症候群のリスクを高める可能性があります。

作用機序

  • 主成分: 種子に含まれる5-HTPは、セロトニン前駆体として作用し、中枢神経系でセロトニンレベルを上昇させます (102149)。
  • 抗うつ効果: 動物および初期のヒト研究で、セロトニン系の調節効果が示唆されています (102153)。
  • 体重減少効果: 満腹感を高め、食欲を抑制することで体重減少を促進する可能性があります。
  • 鎮静効果: 5-HTPを介したストレス軽減効果が示唆されています。

注意点

  • 5-HTPが含まれるため、セロトニン作用を持つ薬剤やサプリメントとの併用には特に注意が必要です。
  • 長期使用における安全性が不明であるため、短期間での使用にとどめることを推奨します。

グリフォニア・シンプリシフォリアは、伝統医療では広範囲に使用されていますが、その有効性と安全性については十分な科学的根拠が不足しています。

References

See Monograph References


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