エリンゴ(Eryngo)

投稿者 :リンクプロ on

科学名

  • Eryngium campestre
  • Eryngium maritimum
  • Eryngium planum など


セリ科(Apiaceae/Umbelliferae)


概要

エリンゴは、複数のEryngium属植物の総称です。これらは多年生植物で、高さ15~60cmに成長し、トゲのある葉を持っています。世界中の温帯地域を原産としています。


使用目的

経口での使用

  • 尿路感染症
  • 前立腺炎
  • 腎結石(ネフローリシス)
  • 気管支炎
  • 月経困難症

安全性

不明
エリンゴの安全性について信頼できる情報は不十分です。

妊娠および授乳中
信頼できる情報が不足しているため、使用を避けてください。


副作用

一般的な副作用

  • 大量摂取(特に「ボタンエリンゴ」として知られる種類)では、吐き気や嘔吐を引き起こす可能性があります。
  • 他の種類については副作用の報告はありませんが、安全性に関する高品質な評価は行われていません。

有効性

信頼できる証拠が不十分なもの

  1. 月経困難症
    • 初期研究によれば、15~30歳の女性を対象に、月経開始から5日間、エリンゴシロップ(総フェノール486mcgおよび総フラボノイド375mcgを含む)を1日3回摂取した結果、痛みがイブプロフェンシロップ(200mgを1日3回摂取)と同程度に軽減されることが示唆されています。

さらなる研究が必要です。


用法・用量

成人

  • 一般的な用法

    • 粉末化したエリンゴ根を1杯の沸騰した水に1杯(ティースプーン1杯)加えたお茶を3~4回/日飲む。
    • 20gの粉末植物を60%アルコール80gに10日間漬けてチンキを作成。1日50~60滴を3~4回に分けて摂取。
  • 月経困難症

    • エリンゴシロップ(総フェノール486mcgおよび総フラボノイド375mcg含む)を月経開始から5日間、1日3回5mL摂取。

薬物との相互作用

現在、エリンゴに関連する薬物との相互作用は知られていません。


作用機序

使用可能な部位
葉、花、根

主成分

  • 根:トリテルペンサポニン、フランクマリン、ピランクマリン(エジェリノール、グランディベチンなど)、モノテルペングリコシド、カフェ酸エステル、オリゴ糖
  • 葉と花:トリテルペンサポニン、カフェ酸エステル、フラボノイド
  • 精油:セスキテルペン(ジェルマクレンD、バイシクロジェルマクレン、カリオフィレンなど)、モノテルペン、ジテルペン、脂肪族化合物

特殊な作用

  1. 細胞毒性

    • Eryngium campestreの精油は、悪性黒色腫、乳がん、大腸がん細胞株に対してin vitroで細胞毒性を示します。
  2. モノアミンオキシダーゼ阻害活性(MAO-B)

    • Eryngium horridumの精油は、40~200mcg/mLの濃度でMAO-Bをin vitroで阻害する活性を持っています。

エリンゴは伝統的に使用されてきましたが、有効性や安全性に関する科学的データは限られています。医師や専門家と相談の上で使用を検討してください。

References

See Monograph References


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