リンデン (Linden)

投稿者 :リンクプロ on

学名

  • Tilia europaea (別名: Tilia vulgaris)
  • Tilia cordata (別名あり)

概要

リンデンは Tilia 属 に属する樹木を指します。これらの落葉樹は高さ20~40メートルに成長し、アジア、ヨーロッパ、北米東部の温帯地域に自生しています。伝統的に、リンデンは風邪やその他の呼吸器感染症に関連する症状の緩和に使用されてきました。また、抗痙攣作用、発汗促進作用、利尿作用、鎮静作用があるとされています。


注意点

  • 名称の混同に注意
    リンデンは「ライムツリー (Lime Tree)」とも呼ばれることがありますが、これは柑橘系のライムと混同してはいけません。

安全性

  • 安全とされる使用法
    リンデンの葉は、食品に通常含まれる量で経口摂取する場合、適切に使用すれば安全です。アメリカでは食品として GRAS (一般に安全と認められる) ステータスを有します。

  • 医薬品量での使用
    医薬品としての使用における安全性については十分な情報がありません。

  • 妊娠・授乳中
    信頼できる情報が不足しているため、妊娠中や授乳中の使用は避けるべきです。


副作用

  • 一般的な副作用
    副作用に関する十分な信頼できる情報はありません。

効果

効果について信頼できる十分な情報が不足しており、医学的な効果を評価するためにはさらなる研究が必要です。


用法・用量

  • 成人
    研究が限られており、典型的な投与量についての情報はありません。

薬物との相互作用

  • リチウム
    リンデンには利尿作用の可能性があり、リチウムの効果や副作用を増加させる可能性があります。

作用機序

  • 使用部位
    リンデンの乾燥葉、花、木材 (サップウッド) が使用されます。

  • 主な成分
    フラボノイド、テルペノイド、p-クマル酸、ガラクトマンナン粘液、オリゴメリックプロシアニジン、エピカテキンなどを含みます。また、揮発性油にはシトラール、シトロネラール、シトロネロール、オイゲノール、リモネンなどが含まれます。

  • 抗炎症作用
    リンデンの花の抽出物には、炎症を抑制する効果が示されています。これはプロシアニジン化合物によるものと考えられます。

  • 抗痙攣作用
    p-クマル酸やフラボノイド成分、揮発性油が抗痙攣作用に寄与している可能性があります。

  • 中枢神経系 (CNS) 効果
    鎮静効果は揮発性油に含まれる成分によるものとされています。

  • 発汗促進作用
    ケンペロール、p-クマル酸、ケルセチンが発汗促進効果に関与している可能性があります。

  • 利尿作用
    テルペノイド成分が腎臓に刺激を与えることにより利尿作用を示す可能性があります。


分類

  • 利尿剤
  • 鎮静-催眠薬

リンデンは伝統医学において広く使用されてきましたが、その効果と安全性を評価するには、さらなる科学的研究が必要です。


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