リモシラクチルス・ルテリ (Limosilactobacillus reuteri)

投稿者 :リンクプロ on

学名

Limosilactobacillus reuteri


概要

リモシラクチルス・ルテリは、乳酸を産生するグラム陽性の桿状嫌気性細菌です。ヒトの消化管やさまざまな発酵食品に自然に存在します。特定の株はプロバイオティクスとしてサプリメントや機能性食品に含まれています。プロバイオティクスは、食品や食品成分として摂取できる生きた微生物で、確認された健康効果があります。


注意点

  • 2020年4月の再分類
    リモシラクチルス・ルテリは以前は「ラクトバチルス属」に分類されていましたが、新たにリモシラクチルス属に再分類されました。一部の製品ラベルには依然として「Lactobacillus reuteri」と記載されている場合があります。

  • COVID-19
    L. reuteri を COVID-19 の予防や治療に使用することを支持する信頼できる証拠はありません。健康的なライフスタイルと実証された予防法を推奨します。

  • 壊死性腸炎 (NEC)
    一部のプロバイオティクスは低出生体重児のNEC予防に有益とされていますが、L. reuteri は特に推奨されていません。極早産児や低出生体重児へのプロバイオティクス使用に関しては感染症リスクがあるため、慎重な使用が必要です。


安全性

  • 経口使用
    L. reuteri は単独または他のプロバイオティクスと組み合わせて、最大6か月間の研究で安全性が確認されています。

  • 子ども
    乳児や幼児では最大4週間、年長の子どもでは最大12週間の使用が安全とされています。

  • 妊娠中および授乳中
    適切に使用する場合、妊娠中および授乳中の安全性が示されています。


副作用

  • 一般的な副作用
    軽度の消化器系症状が最も一般的です。

  • まれな重篤な副作用
    一部の人で感染症のリスクが懸念されています。


効果

おそらく効果的

  • 腹痛
    4歳以上の子どもの腹痛軽減に役立つ可能性があります。

  • 疝痛 (Colic)
    幼児の疝痛を軽減する可能性があります。

  • 便秘
    機能性便秘の改善に役立つ可能性があります。

  • 下痢
    急性下痢の期間を短縮する効果がある可能性があります。

  • ヘリコバクター・ピロリ
    症状や治療の副作用を軽減する可能性がありますが、根絶率の改善については不明です。

  • 高コレステロール血症
    コレステロール値の軽度の低下に役立つ可能性があります。


信頼できる証拠が不足しているもの

  • 抗生物質関連下痢
  • アトピー性皮膚炎
  • 歯周炎、歯垢、虫歯
  • 糖尿病
  • 肥満
  • 高血圧
  • 呼吸器感染症
  • 尿路感染症
  • 非アルコール性脂肪肝疾患 (NAFLD) など

さらなる研究が必要です。


用法・用量

  • 成人
    200万~500億CFUを1日1回、最大6か月間。

  • 子ども
    100万~200億CFUを1日1回、最大6か月間。


相互作用

  • 抗生物質
    抗生物質との併用は、L. reuteri の効果を減少させる可能性があります。

作用機序

  • 一般
    L. reuteri は「善玉菌」として分類され、体内の特定部位の再コロニー形成を目的に使用されます。プロバイオティクスは病原菌の付着を妨げ、乳酸や過酸化水素を産生して病原菌を抑制します。

  • 免疫調節効果
    炎症マーカーを減少させ、アレルギーや感染症への抵抗力を高める可能性があります。

  • 抗糖尿病効果
    一部の研究では、L. reuteri の摂取がHbA1c値を低下させる可能性が示唆されています。

  • 神経学的効果
    プラダー・ウィリー症候群の研究において、L. reuteri がオキシトシン産生を増加させる可能性があります。


分類

  • プロバイオティクス
  • 免疫調節剤

L. reuteri は、消化器健康、免疫機能、代謝調節など、多くの潜在的用途が期待されていますが、さらなる証拠が必要です。


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