リンゴンベリー (Lingonberry)

投稿者 :リンクプロ on

学名

  • Vaccinium vitis-idaea

科名

  • Ericaceae(ツツジ科)

概要

リンゴンベリーは、スカンジナビアやロシアで人気の植物で、果実はさまざまな料理に使用されます。また、リンゴンベリーの葉は時に ウワウルシ (ベアベリー) の葉の代用として用いられることがあります。


使用用途

経口

  • 尿路感染症 (UTIs)
  • 痛風
  • 変形性関節症
  • 関節リウマチ (RA)
  • 風邪
  • 腎結石

食品

  • 果実はジャム、シロップ、焼き菓子、ジュースなどに使用されます。

安全性

  • 安全とされる使用法
    食品に通常含まれる量で摂取する場合、安全と考えられています。

  • 可能な安全性
    リンゴンベリー濃縮液を適切に経口摂取する場合、最大6ヶ月間の使用が安全とされています。
    例: クランベリー濃縮液7.5gとリンゴンベリー濃縮液1.7gを50mLの水に混ぜた飲料が使用されています。

  • 可能な危険性
    リンゴンベリーの葉抽出物を長期的に経口摂取すると、含有成分が肝毒性を引き起こす可能性があります。

  • 妊娠および授乳中
    経口摂取は おそらく危険 とされています。リンゴンベリーの一部の成分が変異原性を持つため、胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。


副作用

  • 一般的な副作用
    リンゴンベリーは一般的に良好に耐えられますが、タンニン含有量が高いため、一部の人で吐き気や嘔吐を引き起こす可能性があります。

効果

評価可能な効果

  • 歯垢除去
    特定の濃縮発酵リンゴンベリージュース (Lingora) を用いた研究では、歯垢や特定の口腔内細菌の減少が報告されています。ただし、比較群がないため証拠の信頼性は限定的です。

  • 尿路感染症 (UTIs)
    クランベリーとリンゴンベリーを含む飲料の摂取が、再発性尿路感染症のリスクを軽減する可能性があります。ただし、この効果がリンゴンベリー、クランベリー、またはその組み合わせによるものかは不明です。

不十分な証拠

リンゴンベリーの他の用途に関する臨床的な証拠は不足しており、さらなる研究が必要です。


用法・用量

成人

  • 尿路感染症 (UTIs)
    クランベリー濃縮液7.5g、リンゴンベリー濃縮液1.7gを50mLの水に混ぜ、6ヶ月間毎日摂取。

小児

  • 尿路感染症 (UTIs)
    同上の飲料が3~14歳の女児に使用されています。

薬物との相互作用

現在、リンゴンベリーと薬物の相互作用に関する既知の情報はありません。


作用機序

  • 主な成分
    アントシアニジン (シアニジン-3-ガラクトシド、シアニジン-3-グルコシド、シアニジン-3-アラビノシド)
    フラボノール (クエルセチン、ケンペロールなど)
    その他の成分: ビタミンC、マンガン、フェノール化合物、プロアントシアニジンなど。

  • 抗菌効果
    一部のタンニン成分が歯周炎関連の細菌に抗菌効果を示す可能性があります。

  • 抗酸化作用
    アントシアニンを含むフェノール化合物が抗酸化活性を持ち、脂質およびタンパク質の酸化を抑制します。

  • 尿路作用
    臨床研究では、リンゴンベリーを含む飲料が尿路感染症の再発リスクを低減する可能性が示されています。


分類

  • 肝毒性物質

リンゴンベリーは食品として安全に使用できますが、葉や濃縮物の医薬的使用には慎重が必要です


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