マンシュリアントーン(Manchurian thorn)
投稿者 :リンクプロ on
学名
Aralia mandshurica (別名:Aralia elata)
科名
ウコギ科 (Araliaceae)
概要
マンシュリアントーンは、ロシア東部、中国北部、韓国などに自生する小低木です。この植物の樹皮や根が薬用として使用されています。多くのハーバリストは、マンシュリアントーンをアダプトゲン(体の適応能力や抵抗力を高める物質)と考えています。
利用目的
経口での使用では、マンシュリアントーンはアダプトゲンや刺激剤として、また肥満、疲労、体力低下、頭痛、うつ病、ストレスの軽減、免疫機能の向上に使用されています。
安全性
- 全般: 安全性に関する十分な信頼できる情報はありません。
- 妊娠・授乳中: 安全性に関するデータが不足しているため、使用を避けてください。
副作用
- 全般: 報告された副作用はありませんが、包括的な安全性評価は行われていません。
有効性
評価するのに信頼できる十分な証拠がないもの:
- 肥満: 初期の臨床研究では、特定の製品(Aralox)に含まれるマンシュリアントーン150 mgとエンゲルハルディア・ロックスブルギアナ150 mgを1日3回、15週間摂取すると、健康な肥満女性の体重と脂肪を減少させることが示されています。ただし、この効果がマンシュリアントーン、エンゲルハルディア、またはその組み合わせによるものかは不明です。
投与と使用方法
- 成人肥満: 特定の製品(Aralox)には、マンシュリアントーン150 mg(20%以上のトリテルペンサポニンを含有)とエンゲルハルディア・ロックスブルギアナ150 mg(20%以上のフラボノイドを含有)が含まれ、1日3回、15週間使用されています。
標準化と製剤
標準化された製品(Aralox)には、マンシュリアントーン150 mgとエンゲルハルディア・ロックスブルギアナ150 mgが含まれており、それぞれトリテルペンサポニンおよびフラボノイド(デヒドロクエルセチン-3-ラムノシド)が少なくとも20%含まれています。
相互作用
医薬品との相互作用
- 抗糖尿病薬: マンシュリアントーンに含まれるサポニンは血糖値を下げる可能性があり、抗糖尿病薬と併用すると低血糖のリスクが増加する可能性があります。
- 肝毒性薬: 高用量のマンシュリアントーンが肝臓障害を誘発する可能性があるため、肝毒性のある薬剤と併用する際には注意が必要です。
サプリメントとの相互作用
- 肝毒性を持つハーブおよびサプリメント: 他の肝毒性製品との併用は、肝障害のリスクを高める可能性があります。
- 低血糖作用を持つハーブおよびサプリメント: 低血糖リスクを高める可能性があります。
過剰摂取
動物研究では、マンシュリアントーン根抽出物の急性致死量中央値が約16.5 g/kgとされています。3.4 g/kgの用量で70-90日間にわたり体重減少が観察されています。
作用機序
主な成分:
マンシュリアントーンには、以下の成分が含まれています:
- アラロシド(トリテルペンサポニン):アラロシドA、B、C
- オレアノサイド:A〜I
- サポニン、サポノシド
- トリテルペン類(スパイクナード)
生物学的効果:
- 低血糖作用: 動物研究において、サポニンが血糖値を低下させることが示されています。
- 肝毒性: 高用量では肝障害を引き起こす可能性があります。
推奨事項
マンシュリアントーンの安全性、有効性、推奨投与量に関する十分な情報がないため、特に医療目的で使用する場合は、医療専門家の指導を受けるべきです。
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- タグ: サプリメント