ガンマ-オリザノール(Gamma-oryzanol)

投稿者 :リンクプロ on

学名: Gamma-oryzanol
科: 特に記載なし


概要

ガンマ-オリザノールは主に米ぬか油から得られる成分群で、米ぬか油の約1~2%を占めています。また、小麦ふすまや一部の果物・野菜にも含まれています (755, 51077)。


安全性

可能性として安全:

  • 経口使用: ガンマ-オリザノール300mg/日を臨床研究で一般的に使用されており、副作用の報告はありません (751, 752, 753)。
  • 外用使用: 適切に使用されれば安全である可能性があります (51112)。

妊娠中および授乳中:
信頼できる情報が不足しているため、使用を避けるべきです。


副作用

一般:
ガンマ-オリザノールは概ね良好に耐えられ、副作用は報告されていません。ただし、安全性についての徹底的な評価は行われていません。


有効性

可能性として有効:

  1. 脂質異常症:
    • 小規模な研究では、ガンマ-オリザノールが総コレステロール、低密度リポタンパク質(LDL)コレステロール、およびトリグリセリドを低下させる可能性があると示されています。

評価に十分な証拠がない:

  1. 運動パフォーマンス:
    • 効果について信頼できる臨床データが不足しています。
  2. アトピー性皮膚炎(湿疹):
    • 子供の湿疹に対する外用効果は不明です。
  3. 更年期症状:
    • 使用に関心がありますが、信頼できる情報が不足しています。
  4. 筋力向上、高血圧、乳癌、体重減少:
    • 効果に関する情報が不足しています。

さらなる研究が必要です。


投与方法と用量

成人:

  • 経口: ガンマ-オリザノールは100~300mg/日で使用されることが多いです。

子供:

  • 外用: 研究が限られており、標準的な用量は利用できません。

標準化と製剤

ガンマ-オリザノールの標準化に関する十分な情報はありません。


薬物およびサプリメントとの相互作用

  1. 甲状腺機能異常:
    • ガンマ-オリザノールは、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の低下に関連している可能性がありますが、この効果についての詳細は不明です (753)。

その他の薬物やサプリメントとの相互作用については知られていません。


過剰摂取

過剰摂取に関する情報は不足しています。


作用機序

一般:
ガンマ-オリザノールは、米ぬか油、小麦ふすま、一部の果物や野菜から得られる成分群です。主成分には、シクロアルテニルフェルラート、24-メチレンシクロアルタニルフェルラート、カンペステリルフェルラートが含まれます (51056)。

抗酸化作用:
ガンマ-オリザノールは、脂質やコレステロールの酸化を抑制し、高いラジカル捕捉能力を持つことが示されています (51059)。

抗糖尿病作用:
動物研究では、ガンマ-オリザノールがインスリン感受性を向上させる可能性が示されています (51075)。

抗高脂血症作用:
ガンマ-オリザノールは腸内でのコレステロール吸収を抑制し、HMG-CoA還元酵素を阻害することでコレステロールレベルを低下させる可能性があります (755, 756)。

消化管への効果:
動物モデルでは、ガンマ-オリザノールがストレス誘発性潰瘍の発生率を減少させることが示されています。また、炎症性腸疾患モデルでは、炎症性サイトカインの増加を軽減し、腸のバリア機能を保護する可能性があります (111423)。

ホルモン作用:
ガンマ-オリザノールは、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の低下や、性ホルモンへの影響が示唆されていますが、人間での効果は明確ではありません (753, 755)。


分類

  • 抗酸化剤
  • 脂質異常症治療補助

References

See Monograph References


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