ぶどう グレープ(Grape)

Posted by リンクプロ on

概要

  • 学名: Vitis vinifera, Vitis labrusca
  • 科名: ブドウ科(Vitaceae)
  • 注意: グレープ(Grape)とグレープフルーツ(Grapefruit)は別物です。また、レスベラトロールやワインに関するモノグラフも参照してください。

Vitis vinifera はヨーロッパやアジアの一部に自生するブドウの種で、ワイン用のほか、食卓用ブドウやレーズンとして一般的に利用されます。一方、Vitis labrusca は一般にコンコード種のブドウとして知られ、野生種のブドウまたはそのハイブリッドから家畜化されたと考えられています。この種は主にジュースやゼリーの製造に使用され、ワインにはあまり使われません。


安全性

  • ほぼ安全:
    食品中に通常含まれる量を経口で摂取する場合、一般的に安全とされています。ブドウやブドウの皮エキスは、米国食品医薬品局(FDA)によって食品での使用において「一般的に安全と認められる(GRAS)」ステータスを持っています。

  • 可能性のある安全性:
    ブドウの果実、種子、葉のエキスを医薬品として適切に使用する場合、多くの研究で安全性が示されています。たとえば、ブドウ種子エキスは、1日最大200 mgを11か月間、または最大2000 mgを3か月間使用して安全とされています。

  • 妊娠および授乳中:
    食品に通常含まれる量を摂取する場合、妊娠中および授乳中も安全です。ただし、医薬品レベルの使用に関する十分な情報がないため、食品を超える量の使用は避けるべきです。

  • 子供:
    食品中の通常量であれば安全ですが、5歳以下の子供には、丸ごとのブドウは窒息の危険性があるため注意が必要です。与える際は、半分または4分の1に切ることが推奨されます。


副作用

  • 一般的な副作用:
    ブドウの果実、種子、葉エキスは経口および外用でよく耐容されます。

  • よく見られる副作用:
    腹痛、下痢、口の渇き、消化不良、頭痛、関節痛、吐き気など。

  • まれな重篤な副作用:
    ブドウの皮に対するアナフィラキシーが報告されています。


効果

  • 効果がある可能性がある:

    • 慢性静脈不全(CVI): ブドウの葉エキスがCVIの症状を改善する可能性があります。ただし、他のブドウ製品の効果は不明です。
  • 効果がない可能性がある:

    • アレルギー性鼻炎: ブドウ種子エキスは症状を改善しないようです。
    • 化学療法による吐き気・嘔吐: ブドウジュースは効果がないとされています。
    • 肥満: ブドウ製品は体重減少を改善しないようです。
  • 効果が不明なもの:

    • 加齢による皮膚の老化、加齢性黄斑変性症、心血管疾患、糖尿病、夜間視力、創傷治癒、その他。

用法および投与量

  • 成人:
    使用法はさまざまで、ブドウエキス、種子エキス、葉エキス、ブドウジュース、またはブドウポマス(搾りかす)を含みます。臨床研究では、ポリフェノールやプロアントシアニジン含有量に基づいて標準化された製品が使用されています。

  • 子供:
    研究が限られているため、標準的な用量は不明です。


標準化および製剤

  • 特定の製品(例: Powergrape、Naturex SA)は90%以上のポリフェノールを含むよう標準化されています。
  • 他の製品(例: Gravinol、Kikkoman)は81%のプロアントシアニジンを含むよう標準化されています。

薬物相互作用

  • 抗凝固剤・抗血小板薬: ブドウエキスは血小板凝集抑制効果を持ち、出血リスクを高める可能性があります。
  • シクロスポリン: ブドウジュースはシクロスポリンの吸収を減少させる可能性があります。

作用機序

  • 抗酸化作用: ブドウ製品に含まれるポリフェノールは、抗酸化活性を持ち、酸化ストレスから細胞を保護します。
  • 心血管保護効果: ブドウポリフェノールは血管拡張作用、抗酸化作用、抗血小板作用を持ち、心血管疾患の予防に寄与する可能性があります。
  • 抗炎症作用: ブドウの葉や種子エキスは炎症を軽減する効果を持つとされています。

分類

  • 抗血小板剤、抗酸化剤、緩下剤、血管拡張剤などに分類されます。

Share this post



← Older Post Newer Post →