フーディア(Hoodia)
投稿者 :リンクプロ on
学名:
Hoodia gordonii
科名:
キョウチクトウ科(Apocynaceae)
注意事項
フーディアは Caralluma、Cereus、ウチワサボテン(Prickly Pear Cactus) などの別の植物とは異なります。これらと混同しないよう注意してください。
概要
フーディアはカラハリ砂漠に生育する多肉植物です。伝統的にサン族の人々が長い狩猟中の空腹を抑えるためにフーディアを摂取したと言われています。
使用目的
経口で:
フーディアは、肥満および体重減少のための食欲抑制剤として使用されています。
安全性
-
十分な信頼性がない:
フーディアの安全性については十分な情報がありません。 -
妊娠中および授乳中:
信頼できる情報がないため、使用を避けてください。
副作用
-
一般的な副作用:
経口でフーディアを摂取すると、以下の軽度な副作用が報告されています。- 皮膚感覚の異常
- 頭痛
- めまい、ふらつき
- 吐き気
また、血圧および心拍数を上昇させる可能性があるとの懸念があります。
効果
信頼性のある証拠が不十分な用途:
-
肥満:
研究では、フーディア純抽出物(1110 mg)を含むラズベリーフレーバーのヨーグルトドリンクを15日間、1日2回摂取しても、エネルギー摂取量や体重減少に効果が見られなかったという結果が示されています。
投与量と使用法
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成人:
フーディアの標準的な投与量については十分な情報がありません。
標準化と製剤化
フーディアの標準化に関する信頼できる情報は不足しています。また、インターネットで販売されているフーディア製品の中には、実際にフーディアを含んでいないものもあるとの報告があります。
薬物との相互作用
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抗糖尿病薬:
フーディアに含まれるステロイド配糖体である gordonoside F が、GPR119を活性化してグルコース刺激性インスリン分泌を増加させることが動物研究で示されています。この効果により、抗糖尿病薬との併用は低血糖リスクを高める可能性があります。 -
降圧薬:
フーディアが血圧を上昇させる可能性があるため、降圧薬の効果を減弱させる可能性があります。 -
β遮断薬:
フーディアがβアドレナリン受容体を刺激する可能性があるため、β遮断薬の効果を低下させる可能性があります。 -
インスリン:
フーディアがインスリン分泌を増加させる可能性があるため、低血糖のリスクを高める可能性があります。
ハーブ・サプリメントとの相互作用
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低血糖効果を持つハーブやサプリメント:
フーディアが他の低血糖効果を持つハーブやサプリメントと併用された場合、低血糖のリスクが高まる可能性があります。
作用機序
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抗うつ効果:
動物実験では、フーディア抽出物が脳内のセロトニン、ノルエピネフリン、ドーパミンのレベルを増加させ、抗うつ効果を示すことが示されています。 -
交感神経作用:
フーディア抽出物が血圧や心拍数を増加させることで、交感神経刺激効果が示唆されています。 -
体重減少効果:
フーディアの特定成分 P57 が中枢神経系に作用して満腹感を刺激することで食欲を抑えると考えられています。また、別の成分である gordonoside F がGPR119を活性化し、食欲抑制効果を発揮する可能性が示されています。
フーディアは伝統的な使用と現代の研究の双方で注目されていますが、安全性や有効性に関する十分な科学的証拠はまだ不足しており、慎重に使用する必要があります。
References
See Monograph References
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- タグ: サプリメント