グレーター・バーネット (Greater Burnet)

投稿者 :リンクプロ on

学名
Sanguisorba officinalis (同義語: Poterium officinale, Sanguisorba carnea)

科名
バラ科 (Rosaceae)


概要

グレーター・バーネットはヨーロッパやアジアに広く分布する植物で、その根は伝統的な漢方薬として利用されています(37449, 37452)。主に消化器疾患や月経の調整に使用されてきました。


安全性

  • 可能性として安全

    • 短期的外用:グレーター・バーネットの乾燥根抽出物を含む濃度800ppmのローションが、1日2回、8週間の使用で安全であるとされています(103055)。
    • 経口摂取:信頼できる情報が不足しています。
  • 妊娠・授乳中

    • 十分な信頼できる情報がないため、使用を避けるべきです。

副作用

  • 一般的な副作用
    • 報告された副作用はありません。ただし、安全性に関する徹底的な評価は行われていません。

有効性

  • 信頼できる十分な証拠がないもの
    • 老化肌:局所使用が老化した肌の改善に役立つかどうかは不明です。
    • その他の用途:証拠が不足しています。

投与量と使用方法

成人

  • 経口摂取

    • 研究が限られており、典型的な用量は不明です。
  • 外用

    • 研究が限られており、典型的な用量は不明です。

標準化および製剤化

グレーター・バーネットの標準化に関する信頼できる情報は不足しています。


薬物との相互作用

  • 既知の相互作用なし

サプリメントとの相互作用

  • 既知の相互作用なし

疾患との相互作用

  • 既知の相互作用なし

検査との相互作用

  • 既知の相互作用なし

過剰摂取

過剰摂取の症状や治療に関する信頼できる情報はありません。


薬理学

  • 吸収:動物研究では、グレーター・バーネットのエタノール抽出物を経口摂取すると迅速に吸収され、トリテルペンの最大血漿濃度は0.6~1.6時間で達するとされています(103054)。
  • 排泄:動物研究によると、経口摂取後の排泄半減期は約6.9~11.6時間です(103054)。

作用機序

  • 使用部位:開花した地上部と根が利用されます(37452)。
  • 成分
    • タンニン、フェノール酸、カテキン、プロアントシアニジン、フラボノール、サンギイン(H-6を含むエラジタンニン)、トリテルペン(ロサムルチン、ジユグリコシドI、アルピノシド)、テルペノイド(37452, 107908)。

主な作用

  1. 抗がん作用

    • 効果:膵臓、結腸直腸、膀胱、白血病のがん細胞株に対する活性(107908)。
    • 部位:葉の抽出物が最も効果が高く、次いで花、根、茎の順。
    • 作用機序:不明。
  2. 抗菌作用

    • 効果:ピロリ菌(薬剤耐性株を含む)に対する活性(107909)。
    • 薬剤との相乗効果:クラリスロマイシン、メトロニダゾール、アモキシシリン、レボフロキサシンとの併用で抗菌効果が向上。
  3. 抗酸化作用

    • 効果:抗酸化活性は、花と葉の抽出物が最も強い(107908)。
  4. 止血作用

    • 伝統的用途:外部および内部の出血に対する使用。
    • 効果:抗痔核、収斂、止血特性。
  5. 皮膚作用

    • 効果:傷の治癒促進、シワの形成抑制。
    • 動物研究:純化多糖類や成分(ジユグリコシドI)を含むクリームが効果を示した(103056, 103057)。
  6. 酵素阻害作用

    • 効果:α-アミラーゼ、α-グルコシダーゼ、膵リパーゼの活性を阻害。糖尿病や肥満の管理に潜在的な効果(107908)。
  7. 運動効果

    • 効果:乳酸脱水素酵素Aの活性を低下させ、乳酸の蓄積を抑制。運動時の疲労軽減(107910)。

グレーター・バーネットは抗酸化や抗菌、止血効果が期待されますが、特に経口摂取については十分な研究が不足しています。使用する際は専門家に相談することが推奨されます。

References

See Monograph References


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