マンゴスチン(Mangosteen)

投稿者 :リンクプロ on

学名

Garcinia mangostana


概要

マンゴスチンは東南アジアで栽培される植物で、果実は丸い暗紫色または赤色をしており、果肉はやや酸味があり甘いです。伝統医学では、マンゴスチンの果皮が感染症、傷、下痢の治療に使用されてきました。


安全性

  • 可能性のある安全性:

    • 経口使用: 最大560 mg/日を12週間までの使用で安全性が確認されています。
    • 外用使用: マンゴスチン4%ジェルを一度の使用で安全性が確認されています。
  • 妊娠・授乳中: 信頼できる十分な情報がないため、使用を避けるべきです。


副作用

  • 一般: 経口および外用で一般的に良好な耐性がありますが、ラクト酸アシドーシスのような稀な深刻な副作用が報告されています。

有効性

  • 可能性のある有効性:

    • 歯周病: 経口および外用で歯茎の健康をわずかに改善する可能性があります。
  • 評価不十分:

    • アルツハイマー病、湿疹、筋肉疲労、肥満、統合失調症など、多くの用途について信頼できる十分な情報がありません。

投与と使用方法

  • 成人:

    • 最大560 mg/日を12週間までの使用実績があります。
    • 具体的な状態に応じた使用量については、有効性セクションを参照してください。
  • 外用:

    • 研究は限られていますが、マンゴスチン4%ジェルが使用されています。

成分と標準化

マンゴスチン製品には、果実の皮、葉、種子、樹皮が使用され、これらの部分に多くの活性成分が含まれます。特に「ザントン」と呼ばれる二次代謝産物が薬効に寄与するとされています。マンゴスチン果皮には68種類以上のザントンが確認されており、その中でもアルファ・マンゴスチンとガンマ・マンゴスチンが主要成分です。


作用機序

  • 抗炎症作用: ザントンは、炎症性サイトカイン(IL-8、TNF-αなど)の抑制やシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)の発現減少により、炎症応答を抑制します。
  • 抗酸化作用: マンゴスチンエキスは、アルファ・マンゴスチンおよびガンマ・マンゴスチンによる抗酸化効果を持ち、酸化ストレスを軽減します。
  • 抗菌作用: マンゴスチンは、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)やサルモネラ菌などに対して活性を示します。
  • 抗糖尿病作用: マンゴスチン果皮のエタノール抽出物は、血糖値を低下させる効果があります。

注意点

  • 薬剤との相互作用:

    • 抗凝固薬や抗血小板薬との併用で出血リスクが増加する可能性があります。
    • ドネペジル(アリセプト)との併用で、その効果を高める可能性があります。
  • 使用制限:

    • 妊娠中・授乳中、出血障害のある方は使用を避けるべきです。

マンゴスチンは一部の条件で健康効果が期待されますが、用途によってはさらなる研究が必要です。


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