学名
-
Prunus domestica(乾燥プラムの主な種)
-
Prunus salicina(新鮮なプラムの主な種)
科名
概要
プラムは食品として一般的に消費される果物で、40種以上の品種が存在します。乾燥プラム(プルーン)は主にPrunus domesticaから作られ、その高い糖分含有量が特徴です。一方、Prunus salicinaは新鮮なプラムとして最もよく消費されます。
安全性
-
おそらく安全(LIKELY SAFE)
食品として通常の量で摂取される場合。
-
おそらく安全(POSSIBLY SAFE)
医薬品として乾燥プラムを最大100グラム/日、プラムジュースを最大250 mL/日で12週間まで使用した試験で安全性が確認されています。
-
妊娠および授乳中の使用
十分な情報がないため、食品に含まれる量を超えて摂取するのは避けるべきです。
副作用
-
一般的な副作用
-
稀な重篤な副作用
- アレルギー反応
- プラムの種や乾燥プラムの摂取による腸閉塞や食道穿孔の報告
効果
効果がある可能性がある(POSSIBLY EFFECTIVE)
-
便秘
乾燥プラム(プルーン)、プラムジュース、プラムピューレは、便秘の症状を改善する効果があり、サイリウムと同等の効果が期待されます。
効果が不明または証拠が不足(INSUFFICIENT RELIABLE EVIDENCE TO RATE)
- 脂質異常症(高脂血症)
- 肝炎
- 高血圧
- 肥満
- 骨減少症(特に閉経後の骨密度維持)
- 術後イレウス(術後腸閉塞)
投与および使用法
成人
- 乾燥プラム:50~100グラム/日(最大12か月間)
- プラムジュース:250 mL/日(最大12週間)
標準化と製剤化
- 乾燥プラム100グラムあたり6グラムの食物繊維を含む。主な繊維はペクチン。
- 乾燥プラムエッセンス(例: Brand's InnerShine Prune Essence)は、食物繊維、オリゴ糖、ソルビトール、マリック酸などを含む。
相互作用
薬物との相互作用
-
抗凝固薬/抗血小板薬
中程度の相互作用(Moderate)
理論的には、プラムジュースが抗血小板作用を持つ可能性があります。
サプリメントとの相互作用
-
抗凝固薬/抗血小板作用を持つハーブやサプリメント
プラムジュースは抗血小板作用を増強する可能性があります。
薬理作用
作用機序
-
抗酸化作用
プラムのフェノール化合物(クロロゲン酸など)は抗酸化作用を示し、酸化ストレスを軽減します。
-
消化器作用
ソルビトールや可溶性食物繊維により、腸内で水分を保持し、便通を改善します。また、腸内細菌のバランスを整えるプレバイオティクス効果も確認されています。
-
骨健康
プラムに含まれるボロンやカリウムが骨密度の維持に寄与する可能性があります。
-
抗がん作用
大腸がんや乳がん細胞に対するアポトーシス誘導が研究で示されています。
まとめ
プラム(特に乾燥プラム)は便秘改善や抗酸化効果が期待できる食品ですが、他の健康効果についてはエビデンスが限定的です。通常の食品としての摂取は安全ですが、特定の病状や薬物との併用には注意が必要です。