ジャックフルーツ (Jackfruit)

投稿者 :リンクプロ on

学名
Artocarpus heterophyllus

科名
クワ科 (Moraceae)


概要

ジャックフルーツの木は、インド南西部が原産ですが、現在ではスリランカ、マレーシア、ミャンマー、インドネシア、東アフリカ、ジャマイカ、ブラジルなどの国々で広く栽培されています(90490)。木材は家具や楽器に使用され、果実や種は食品として消費されます(90491)。葉、根、樹皮、ラテックスは、アーユルヴェーダで薬用に利用されてきました(98374, 98375, 98396)。


安全性

  • 安全性に関する情報の不足:
    ジャックフルーツの安全性に関する信頼できる情報は十分ではありません。
  • 妊娠および授乳中:
    食品として通常の範囲を超える量の使用は避けてください。

副作用

  • 一般的な副作用:
    現在、ジャックフルーツの副作用に関する情報は限られています。
  • 重大な副作用(稀):
    経口摂取時に、感受性の高い個体でアナフィラキシーを含む深刻なアレルギー反応が報告されています。

有効性

  • 信頼できる証拠が不足している:
    • 糖尿病:
      小規模な臨床研究では、ジャックフルーツ粉または葉抽出物を経口摂取することで、糖尿病患者の血糖コントロールが改善される可能性が示唆されています。

さらなる証拠が必要です。


用法・用量

  • 成人(経口):
    研究が限られており、標準的な投与量に関する情報は不明です。

標準化と製剤化

ジャックフルーツの標準化に関する信頼できる情報は不足しています。


薬物との相互作用

  • 抗凝固薬/抗血小板薬:
    理論的には、ジャックフルーツのラテックスが出血のリスクを高める可能性があります。
  • 糖尿病治療薬:
    ジャックフルーツが血糖値を低下させる可能性があるため、低血糖のリスクが高まる可能性があります。
  • 中枢神経抑制薬:
    ジャックフルーツの種が鎮静作用を持つ可能性があるため、これらの薬と併用すると鎮静効果が増強される可能性があります。

作用機序

  • 一般:
    ジャックフルーツの果実、種、葉、ラテックス、樹皮、根が利用されます。種や果実は食品として、葉や根は経口で、ラテックスや樹皮は主に外用薬として利用されます(98374, 98375, 98396)。種には約5%のタンパク質と11%の食物繊維が含まれ、主成分であるジャカリン(Lectin)が分離されています(26880, 26882)。果肉には炭水化物、ビタミンA、繊維、タンパク質が含まれています(98375)。

  • 抗菌作用:
    ジャックフルーツの樹皮、葉、果実、種の抽出物には抗菌効果があることが示されています(26877, 98396)。

  • 抗糖尿病作用:
    アーユルヴェーダでは、成熟したジャックフルーツの葉の熱湯抽出物が血糖値を下げるために使用されてきました(98375)。臨床研究では、葉抽出物が食後血糖値の上昇を抑えることが示されています(26885)。

  • 抗炎症作用:
    ジャックフルーツに含まれるフェノール成分(ノラルトカルペシンやオキシレスベラトロールなど)が炎症を抑える効果を示しています(98374)。

  • 抗ウイルス作用:
    ジャックフルーツのレクチンが、ヘルペスウイルス、帯状疱疹ウイルス、サイトメガロウイルスに対して抗ウイルス活性を示したことが報告されています(26879)。

  • 血液作用:
    ジャックフルーツのラテックスには、血栓形成を抑制する可能性のある成分が含まれています(98376)。

  • 免疫作用:
    ジャックフルーツ種のレクチンが免疫刺激作用を持ち、特にCD4+ Tリンパ球やナチュラルキラー細胞を刺激することが示されています(26879)。


分類

  • 抗凝固薬
  • 血糖降下薬
  • 鎮静薬

References

See Monograph References

 


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