クリルオイル(Krill oil)
投稿者 :リンクプロ on
注意事項:
クリルオイルは、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)とは異なります。また、クリルオイルは、EPAやDHAを含む他のオイル(例:藻類オイル、肝油、魚油、サメ肝油)とも異なります。
概要
クリル(オキアミ)は小型のエビに似た甲殻類で、一部の海洋生物の主要な食料源となっています (57849)。クリルは藻類を摂取し、そこからオメガ3脂肪酸を得ています。そのため、クリルオイルにはエイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)が豊富に含まれています (15753,48193,104572)。
安全性
おそらく安全: 適切に経口摂取された場合、短期間であれば安全と考えられています。クリルオイルは最大4グラム/日まで、6ヶ月間の臨床試験で安全に使用されました (15753,15754,15760,19374,91600,96114,96162,107474,110370)。
子供: 14歳の子供において、EPA 520 mgおよびDHA 280 mgを提供する4グラム/日のクリルオイルが、最大12ヶ月間安全に使用されています (110372,110374)。
妊娠・授乳中: 信頼できる情報が不足しているため、使用は避けてください。
副作用
一般的な副作用:
経口摂取時、1日4グラムまでのクリルオイルは通常良好に耐えられます。
最も一般的な副作用:
膨満感、食欲減退、下痢、魚臭いげっぷ、鼓腸、胸やけ、吐き気、胃の不快感。
有効性
おそらく有効:
ドライアイ: 経口クリルオイルの摂取は、ドライアイの症状を軽減するようです。
十分な証拠がないもの:
老化した皮膚: 他の成分と組み合わせた形でのみ評価されており、単独での効果は不明です。
アルツハイマー病: クリルオイルがアルツハイマー病に対して有効であるかどうかを評価する信頼できる情報は不足しています。
心血管疾患(CVD): クリルオイルの心血管疾患に対する臨床効果については信頼できる情報が不足しています。
認知機能: クリルオイルが認知機能の改善に有益かどうかは不明です。
うつ病、糖尿病、運動誘発筋損傷、高脂血症、高血圧、関節炎、肥満、パーキンソン病: いずれもクリルオイルの効果を示す十分な証拠はありません。
用量と投与
成人: クリルオイルは、1日1~4グラム、最大6ヶ月間使用されます。
標準化と製剤
クリルオイル製品は通常、EPAおよびDHAの含有量に基づいて標準化されています。
例:
- Neptune Krill Oil (Neptune Technologies & Bioresources, Inc.): EPA 17%、DHA 10%を含む。
- Superba Krill Oil (Aker BioMarine ASA): 2グラムあたりEPA 216 mg、DHA 90 mgを含む。
薬物相互作用
- 抗凝固薬/抗血小板薬: 出血リスクが増加する可能性があるため注意が必要です。
- 糖尿病薬: 低血糖リスクが増加する可能性があるため注意が必要です。
作用機序
クリルオイルにはEPAおよびDHAが豊富に含まれ、これらは主にリン脂質に組み込まれています。抗炎症作用、抗肥満作用、心血管効果、肝臓保護作用、血糖低下作用、免疫関連作用などが注目されています。ただし、これらの効果の多くは、魚油やオメガ3脂肪酸全般の研究に基づいています。
分類
- 抗血小板剤
- 低血糖作用剤
- オメガ3脂肪酸含有天然成分
References
See Monograph References
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