コンブチャ (Kombucha)

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一般名
コンブチャ


概要

コンブチャは、黒茶、緑茶、赤茶、または白茶に砂糖やその他の成分を加え、**SCOBY(共生細菌酵母菌群)**によって発酵させた飲料です。SCOBYには、**アセトバクター・キシリナム(Acetobacter xylinum)サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)**などが含まれます(103179)。この飲料は健康に関するさまざまな主張がされていますが、それを支持する科学的な証拠はほとんどありません(6, 2650, 2652, 2654, 2655)。


安全性

  • おそらく安全
    • 適切かつ衛生的に調製された場合に限る(2650, 2651, 2652, 2653)。
  • おそらく不安全
    • 非衛生的な自家製コンブチャは、病原菌による汚染のリスクがあるため注意が必要(2650, 2651, 2652, 2653)。
  • おそらく危険
    • 有毒な成分(鉛釉薬など)を含む容器で調製または保存された場合。鉛釉薬の陶器で調製されたコンブチャを6か月間摂取し、鉛中毒を発症した事例があります(1366, 2655)。

妊娠・授乳中

  • おそらく不安全:摂取を避けるべき。

副作用

  • 一般的な副作用:適切に調製された場合、通常は良好に耐えられる。ただし、非衛生的な環境で作られたコンブチャや有毒な成分を含む容器で保存された場合は危険性がある。
  • よくある副作用
    • 消化器系の不調(吐き気、嘔吐など)。
  • 稀な重大な副作用
    • 心停止や死亡。

効果の信頼性

信頼できるエビデンスが不足しているため、以下の症状への効果について評価できません:

  • 老化防止
  • 糖尿病
  • 記憶力向上
  • 肥満(減量)

さらなる研究が必要です。


投与量と使用法

  • 成人:研究データが限られているため、一般的な用量は不明。

薬物との相互作用

  • 糖尿病治療薬:理論的には、コンブチャが低血糖のリスクを高める可能性があります。
  • ジスルフィラム(Antabuse):併用によりジスルフィラム反応を引き起こす可能性があります。

サプリメントとの相互作用

  • カフェインを含むサプリメント:コンブチャにはカフェインが含まれています。
  • 血糖降下作用を持つハーブやサプリメント:コンブチャが低血糖の影響を増強する可能性があります。

条件との相互作用

以下の条件における使用に注意が必要です:

  • アルコール使用障害
  • 免疫抑制状態
  • 下痢
  • 過敏性腸症候群(IBS)
  • 手術前後

作用機序

コンブチャには以下のような作用があります:

  1. 抗炎症作用
    動物研究で、腸内の短鎖脂肪酸産生細菌を増やすことで、腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)や炎症性サイトカインのレベルを低下させることが示されています(109593)。

  2. 抗酸化作用
    動物研究で、脂質過酸化やDNA損傷を減少させ、グルタチオンやカタラーゼ活性を増加させることが示されています(57724, 57731)。

  3. 抗糖尿病作用
    ラットモデルで血糖値を低下させ、インスリン抵抗性を改善しました(109596, 110637)。

  4. 抗菌作用
    コンブチャには、多くの細菌や病原体に対する抗菌効果があるとされています(57723, 57746)。


分類

  • カフェイン含有成分
  • 免疫調整剤
  • 血糖降下剤
  • 抗酸化物質

References

See Monograph References


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