Indian Snakeroot(インディアンスネークルート)

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学名
Rauvolfia serpentina


キョウチクトウ科 (Apocynaceae)

注意事項
インディアンスネークルートは、似たインドールアルカロイドを含む植物(Rauvolfia vomitoria やヨヒンベ)と混同しないでください。


概要

インディアンスネークルートは、東南アジアの森林に自生する常緑低木で、高さは60~90 cmに達します。この植物の根は、インドの伝統医療で解熱剤や子宮刺激剤として利用されてきました (94328)。
現在、この植物は国際自然保護連合(IUCN)により絶滅危惧種とされています (94355)。


安全性

  • おそらく安全でない: インディアンスネークルートはレセルピンやヨヒンビンといった薬剤を少量含むため、経口使用は安全性が懸念されます。軽度の副作用が報告されている一方で、高用量では心血管系の副作用(徐脈や低血圧など)や、長期使用により一部の人で抑うつ症状が引き起こされる可能性があります (94330,94331,94332,94438,94440)。
  • 妊娠および授乳中: 十分な情報が不足しているため使用は避けてください。レセルピンは胎盤を通過し、母乳中に分泌されることが知られています (4260)。

副作用

  • 一般的な副作用: 腹痛、徐脈、鼻閉、下痢、低血圧、食欲増進、悪夢、鎮静、体重増加などが報告されています。
  • 稀な重大な副作用: 心房細動、けいれん、抑うつ、心筋梗塞など。

有効性

現在、信頼できる臨床データが不足しており、以下の症状に対する効果についてはさらなる研究が必要です。

  • 腹痛、便秘、てんかん、不安、虫刺され、不眠、高血圧など。

用量と使用方法

  • 成人
    研究が限られており、標準的な用量は確立されていません。
  • 注意事項
    理論的には、アルコールとの併用は鎮静作用を増強する可能性があります。

薬物との相互作用

  1. 抗凝固薬/抗血小板薬: 出血のリスクが増加する可能性があります。
  2. 糖尿病治療薬: 低血糖のリスクが増加する可能性があります。
  3. 降圧薬: 低血圧のリスクが増加する可能性があります。
  4. 抗精神病薬: 重大な副作用を引き起こす可能性があるため、併用は避けてください。
  5. β遮断薬: 徐脈や低血圧のリスクが増加する可能性があります。
  6. 中枢神経抑制薬: 鎮静作用が増強される可能性があります。
  7. ジゴキシン: 徐脈のリスクが増加する可能性があるため併用を避けてください。
  8. レボドパ: 効果が減弱する可能性があるため併用は避けてください。

薬理作用

  • 主成分: 乾燥根が使用され、50種類以上のアルカロイド(例:アジマリン、レセルピン、ヨヒンビンなど)を含みます。
  • 抗糖尿病作用: 動物モデルで血糖値やインスリン抵抗性を改善することが示されています。
  • 抗下痢作用: 動物実験で腸管からの水分吸収を増加させ、下痢を軽減する効果が確認されています。
  • 心血管作用: 徐脈作用や抗不整脈作用を持ち、膜安定化作用が示されています。
  • 中枢神経系作用: 鎮静作用やトランキライザー作用が確認されており、アルカロイドが快感を引き起こすこともあります。
  • 低血圧作用: 神経終末でのカテコールアミンやセロトニンの再取り込みを抑制することで血圧を低下させます。

分類

  • 抗血小板剤
  • シトクロムP450 2D6 阻害剤
  • 低血糖剤
  • 鎮静催眠剤
  • ヨヒンビン含有天然成分

References

See Monograph References


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