紅麹米(Red Yeast Rice)

投稿者 :リンクプロ on

学名

Monascus purpureus およびその他の Monascus

科名

モナスカセ科 (Monascaceae)


概要

紅麹米は、Monascus purpureus 酵母で発酵させた米から作られる製品で、発酵によって特徴的な赤色を持つ製品です (94001)。紅麹米にはモナコリン類が含まれ、その中で最も注目されるモナコリンK(別名:メビノリン)は、医薬品であるロバスタチンと化学的に同一です (512,9588,70534,95666)。


安全性と注意事項

FDAおよび国際規制

  • 米国: FDAは、ロバスタチンのようなスタチン類似成分を多く含む紅麹米製品を未承認医薬品と見なしています。
  • ドイツ: 1日あたりモナコリンKが5 mgを超える製品は医薬品に分類されます。
  • カナダ: モナコリンKが1 mg以下の製品のみが天然健康製品として認められています。
  • EU: 1日あたりモナコリンKが3 mg未満の製品に制限されています。

妊娠中と授乳中の安全性

  • 妊娠中: おそらく安全でない。ロバスタチンは動物実験で胎児の骨格異常を引き起こすことが示されています (2619)。FDAは通常、妊娠中のスタチン使用を推奨していません。
  • 授乳中: 信頼できる情報が不足しているため使用を避けるべきです。

副作用

一般的な副作用

  • 腹部不快感
  • 下痢
  • めまい
  • 鼓腸
  • 頭痛
  • 胸焼け
  • 筋症
  • 吐き気

稀な重篤な副作用

  • 肝毒性
  • 横紋筋融解症
  • 汚染された製品による腎毒性

有効性

効果がある可能性の高い用途

  • 高脂血症: ほとんどの研究で紅麹米補助食品が高コレステロール血症患者の脂質レベルを低下させることが確認されています。

可能性がある用途

  • HIV/AIDS関連脂質異常症
  • 非致死性心筋梗塞の再発防止

効果がない可能性のある用途

  • 高血圧: 抗高血圧薬と併用しても追加効果は確認されていません。

エビデンスが不十分な用途

  • 動脈硬化、がん、糖尿病、非アルコール性脂肪性肝疾患 (NAFLD) など

用法と投与量

成人の用量

  • 最も一般的な用量は600 mgを1日2回、最長4.5年間使用されることがあります。

メカニズム

  • モナコリンKの作用: 紅麹米に含まれるモナコリンKは、HMG-CoA還元酵素を競合的に阻害し、コレステロールの生合成を抑制します。
  • 抗酸化作用: タンニンなどの成分が運動による酸化ストレスを軽減します。
  • 免疫調節: スプレン細胞の活動を抑制し、免疫応答を調整します。
  • 抗肥満作用: アディポネクチン生成を促進し、脂肪細胞の分化を抑制します。

クラス分類

  • 肝毒性を持つ可能性がある成分
  • HMG-CoA還元酵素阻害剤 (スタチン類似薬)

紅麹米の使用については、特に医薬品や他のサプリメントとの相互作用に注意する必要があります。


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