ゴートルー(Goat's Rue)
投稿者 :リンクプロ on
学名
Galega officinalis(シノニム:Galega bicolor, Galega patula)
概要
ゴートルー(別名:フレンチライラック、イタリアンフィッチ、プロフェッサーウィード)は、中東や南ヨーロッパ、西アジアに自生する多年草です。苦味、粘液性、収斂性を持つ植物で、通常は無臭ですが、傷つけると不快な臭いを発します。1891年にアメリカへ家畜の飼料として導入されましたが、現在では雑草とみなされています。伝統的に乳汁分泌促進剤(ガラクタゴーグ)として使用されてきました。
使用目的
経口摂取
- 糖尿病治療
- 利尿剤
- 母乳分泌促進
- その他のハーブと組み合わせて、副腎機能不全、膵臓機能不全、血液浄化、胆道疾患、消化不良、胃心症候群、下痢、強壮剤、肝損傷予防などに使用。
安全性
信頼できる十分な情報がない
- 妊娠・授乳中: 使用を避けるべきです。
副作用
- 一般的な副作用: 現在までに報告された副作用はありませんが、安全性に関する包括的な評価は行われていません。
効果
証拠が不十分な条件
- 乳汁分泌促進: ゴートルーを含む製品を使用した母親の77%が母乳量の増加を自己報告しています。ただし、比較対照群が存在せず、用量や成分の影響が不明なため、結論は限定的です。
さらなる研究が必要です。
投与と使用方法
成人
-
経口摂取:
- 伝統的な用量は1回20~200mgを1日3回(有効成分の純度による)。
- ハーブティー1杯を1日2回、または1~2mLのチンキを1日3回使用。
- ハーブティーは濾して冷却して使用。特定の使用期間は指定されていません。
作用機序
- 植物の有効部位: 地上部分。
- 主要成分: フラボノイド、サポニン、苦味物質、配糖体、タンニン、ペガニン、ガルテオリン、ガレギン。
主な作用
- 抗菌作用: アルコール抽出物は、グラム陽性菌および陰性菌の成長を抑制することが示されています。
- 抗糖尿病作用: 動物研究ではガレギン硫酸塩が血糖値を32%減少させることが報告されています。ただし、ゴートルー抽出物はメトホルミンと同じ臨床効果を示していません。
- 抗血小板作用: ゴートルーの水性抽出物が血小板凝集を抑制することが動物研究で示されています。
- 乳汁分泌促進: サポニンやクメスタンがプロラクチン合成を刺激することで母乳分泌を促進する可能性があります。
- 減量作用: 動物研究では食事量に関係なく体重減少効果を示しました。
相互作用
薬物との相互作用
-
抗凝固剤/抗血小板薬: ゴートルー抽出物が血小板凝集を抑制する可能性があるため、併用により出血リスクが増加する可能性があります。
- 例: アスピリン、クロピドグレル(プラビックス)、ワルファリン(クマディン)など。
サプリメントとの相互作用
- 抗凝固作用のあるハーブ/サプリメント: ニンニク、ショウガ、イチョウ、ターメリック、レッドクローバーなど。
過剰摂取
- 動物研究: ラットでの急性毒性試験では、ゴートルーのLD50は5 g/kg以上。90日間の慢性使用では、肝臓と肺に微小な変化が観察されています。
- 羊: 5~24 g/kgの経口投与で毒性効果が確認され、0.8 g/kgでも中毒症状が観察されることがあります。
分類
- 抗血小板薬
- 低血糖薬
ゴートルーはその潜在的な毒性や作用機序を考慮すると、医療従事者の監督下でのみ慎重に使用すべきです。
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- タグ: サプリメント