ハトムギ (Job's Tears)
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学名
Coix lacryma-jobi(シノニム:Coix ma-yuen, Coix stenocarpa)
科名
イネ科(Poaceae)
概要
ハトムギはアジア各地(中国、日本、韓国、台湾など)で栽培される多年生の穀物植物です。栄養価が高く、多くのアジア諸国で健康食品として親しまれています。また、伝統的な漢方薬にも使用されてきた歴史があります。種子は涙の形をしており、黄色、茶色、白、紫などの色があります。装飾用のビーズとしても利用されます。
用途
経口投与
- アレルギー性鼻炎、口内炎、高脂血症、がん、イボ、トキソプラズマ症、変形性関節症、神経痛、肥満および体重減少、呼吸器感染症に使用されます。
安全性
おそらく安全
- 適切な量の食品として経口摂取する場合。ハトムギを1日60gまで4週間摂取した場合の安全性が確認されています。
妊娠中
- おそらく危険:動物モデルで、ハトムギ種子抽出物が胚毒性を引き起こし、子宮収縮を増加させることが示されています。妊娠中は使用を避けるべきです。
授乳中
- 信頼できる情報が不足しているため、使用を避けてください。
副作用
一般的な副作用
- 食品として摂取する場合は通常よく耐容されます。
薬効量での使用
- 信頼できる情報が不足しています。
有効性
信頼できる十分な証拠が不足していますが、有望な分野:
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高脂血症
- 初期研究では、ハトムギを1日60g摂取することで、総コレステロールおよび低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールを有意に低下させる可能性があります。
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肥満と体重減少
- ハトムギを食事に置き換えることで、体脂肪率やコレステロール値、炎症マーカーが減少する可能性があります。
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糖尿病
- 動物モデルでは血糖値を低下させ、インスリン感受性を改善する効果が示唆されています。
用法および投与
成人
- 研究が限られており、典型的な用量は不明。
薬剤との相互作用
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抗糖尿病薬
- ハトムギは血糖値を低下させる可能性があり、抗糖尿病薬と併用すると低血糖のリスクが増加する可能性があります。
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クロルゾキサゾン
- 動物研究では、小腸での吸収を促進する可能性が示されています。
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デキストロメトルファン
- 動物研究では吸収が増加する可能性が示されています。
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ジルチアゼム
- 動物研究では、吸収促進作用が示唆されています。
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テオフィリン
- 動物研究では吸収促進が示されています。
作用機序
一般
- ハトムギの根と種子が主に使用されます。種子にはタンパク質、デンプン、油脂、ビタミンBおよびE、ファイトステロール、脂肪酸が含まれます。
主な効果:
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抗糖尿病作用
- 種子中の成分(コイサンA、B、C)が血糖値を低下させる可能性があります。
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抗肥満作用
- 体脂肪、コレステロール、炎症マーカーを減少させる可能性があります。
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抗酸化作用
- 各種フェノール化合物やリグナンが抗酸化活性を示します。
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抗腫瘍作用
- 肺がん、膵がん、大腸がんなどの細胞増殖を抑制する可能性があります。
分類
低血糖剤(Hypoglycemic Agents)
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- Tags: サプリメント