ジムソンウィード (Jimson Weed)

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学名
Datura stramonium(シノニム:Datura inermis, Datura lurida, Datura tatula

科名
ナス科(Solanaceae)


注意事項

ジムソンウィードは「エンジェルズトランペット(Angel's Trumpet, Datura suaveolens)」や「ダチュラ・ライト(Datura wrightii)」と混同しないようにしてください。


概要

ジムソンウィードは世界中に分布し、何世紀にもわたって幻覚植物として知られています。アメリカ先住民、インド、植民地時代の西バージニア州で使用された記録があります。

警告

  • 子供や若者がレクリエーション目的でジムソンウィードを使用することがありますが、非常に危険です。親はジムソンウィードがオンラインで購入可能であることに注意を払うべきです。
  • 誤って食用植物と間違えて摂取し、死亡例が報告されています。

安全性

危険

  • 葉や種子を経口摂取または吸入した場合、すべての部位が毒性を持つベラドンナアルカロイドを含みますが、種子が最も高濃度です。
  • 致死量
    • 成人:葉15-100g、種子15-25g(アトロピン換算で100mg)。
    • 子供:葉1.5-10g未満、種子1.5-2.5g未満(アトロピン換算で10mg未満)。
  • 妊娠・授乳中:非常に危険。使用は避けてください。

副作用

一般的な副作用

  • 経口摂取:抗コリン作用による腹痛、精神状態の変化、口渇、皮膚乾燥、吐き気、頻脈、排尿障害、嘔吐。

重篤な副作用(稀)

  • 抗コリン毒性、死亡。

有効性

信頼できる十分な証拠が不足しています。

  • 喘息、気管支炎、咳、インフルエンザなどの用途に関心がありますが、臨床効果を示す十分な情報はありません。

用法および投与

成人
研究が限られているため、典型的な用量は不明。


標準化および製剤情報

ジムソンウィードの標準化に関する信頼できる情報は不足しています。


薬剤との相互作用

  1. 抗コリン薬
    ジムソンウィードは抗コリン作用を増強し、副作用のリスクを高める可能性があります。

中毒と治療

中毒症状

  • 主な毒性は抗コリン作用によるもので、症状には口渇、目の乾燥、瞳孔拡大、頻脈、精神錯乱、発熱、腹痛が含まれます。
  • 症状の発現は摂取後1~12時間以内。
  • 誤って食用植物と混同して摂取することも一般的です。

治療

  • 抗コリン毒性の治療として、フィソスチグミン、ネオスチグミン、活性炭、胃洗浄、静脈内輸液が使用されます。
  • ベンゾジアゼピンも使用されますが、入院期間や症状の重症度には差がないとの研究もあります。

メカニズムおよび作用

一般

  • 使用部位:葉と種子。
  • 主成分はアルカロイド(アトロピン、l-ヒヨスシアミン、l-スコポラミン)で、抗コリン作用と毒性の原因です。

主な作用

  • 抗コリン作用:気管支拡張作用があり、かつて喘息の治療に使用されていました。
  • 抗菌作用:メタノール抽出物はグラム陽性細菌に対して用量依存的な抗菌活性を示します。
  • 睡眠効果:動物実験では、ジムソンウィード抽出物が睡眠持続時間を延長し、睡眠潜時を短縮する可能性があります。

分類

抗コリン剤


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