オルニチン (Ornithine)

投稿者 :リンクプロ on

学名
L-5-アミノルバリン酸; L-2,5-ジアミノバレル酸

注意: オルニチンを他の塩形態(例:オルニチンケトグルタル酸塩、L-オルニチン-L-アスパラート)と混同しないでください。


概要

オルニチンは非必須アミノ酸で、タンパク質合成には使用されません。体内では、尿素サイクルの一部として、アルギナーゼ酵素によるL-アルギニンの分解中に過剰な窒素を処理する際に生成されます。このサイクルで、オルニチンはシトルリンに再変換され、最終的にアルギニンにリサイクルされます。


安全性

安全性がある可能性

  • 経口摂取: 短期間で適切に使用する場合、500mg/日を最大8週間、または12g/日を最大4週間使用しても安全とされています。

妊娠および授乳中

  • 信頼できる情報が不足しているため、使用は避けてください。

副作用

一般的な副作用

  • 経口摂取で良好に耐容されるとされていますが、安全性に関する徹底的な評価は行われていません。

主な副作用

  • 経口摂取: 消化器系の症状(詳細不明)。

効果

効果がある可能性

  1. 運動パフォーマンス: 単回投与または1週間の継続摂取で、いくつかの運動パフォーマンス指標を改善する可能性がありますが、効果の一貫性は明確ではありません。

不十分な証拠
以下の用途についての効果はさらなる研究が必要です:

  • 乾燥肌
  • 不眠症
  • 歯周炎

用法と用量

成人

  • 経口摂取: 研究が限られており、標準的な用量情報は不明です。

規格化と製剤化

オルニチン塩酸塩500mgには、400mgのオルニチンが含まれています。


相互作用

薬剤との相互作用

  • 知られている相互作用はありません。

サプリメントとの相互作用

  • 知られている相互作用はありません。

健康状態との相互作用

  • 知られている相互作用はありません。

検査との相互作用

  • 知られている相互作用はありません。

過剰摂取

過剰摂取の症状や治療法に関する信頼できる情報は不足しています。


薬物動態

吸収

  • オルニチンは腸から門脈血に吸収されます。摂取後60~75分で血漿中のオルニチン濃度がピークに達します。

代謝

  • ヒト研究では、オルニチン補給後60分でグルタミン酸濃度が68%増加しました。オルニチンは尿素サイクルでアルギニンの前駆体として機能します。また、ポリアミンやプロリンの合成の前駆体としても役立ちます。

排泄

  • オルニチンは尿中に排泄されますが、必要に応じて再吸収されます。

作用機序

一般的な情報

  • オルニチンは尿素サイクル中に体内で生成される非必須アミノ酸です。

内分泌作用

  • マウス研究では、オルニチンが血漿中の成長ホルモンを遅延かつ持続的に刺激することが示唆されています。研究結果によると、グレリン拮抗薬がオルニチンによる成長ホルモンの刺激をブロックする一方で、ソマトスタチンや成長ホルモン放出ホルモン拮抗薬は影響を与えませんでした。これにより、オルニチンによる成長ホルモン刺激はグレリン受容体シグナル経路を介して媒介されると理論付けられています。

気分への影響

  • 一部の研究では、オルニチンが気分に与える利益が、コルチゾールとデヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEA-S)の比率の減少に関連している可能性が示唆されています。

筋肉量への影響

  • オルニチンは運動パフォーマンスを改善するサプリメントとして注目されています。オルニチンはアルギニンの前駆体であり、タンパク質合成に使用されます。また、成長ホルモンやインスリン様成長因子-1(IGF-1)の生成を促進することで、筋肉量を増加させる可能性があります。

睡眠への影響

  • 初期の臨床研究では、オルニチンが睡眠の質を向上させ、概日リズムを調整する可能性が示されています。1日500mgのオルニチン塩酸塩(オルニチン400mgを含む)を28日間摂取した場合、起床時の眠気が軽減されるという小さな効果が見られました。別の研究では、8週間の摂取が睡眠時間を改善したことが示されています。

創傷治癒への影響

  • オルニチンは、コラーゲン合成や創傷修復に必要なポリアミンやプロリンの合成の前駆体として機能します。手術後に血中のオルニチンレベルが低下するのは、創傷治癒に必要なこれらの物質の需要が高まるためと考えられています。

分類

アミノ酸、運動能力向上剤


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