トンカットアリ(Eurycoma Longifolia)
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学名
Eurycoma longifolia(同義語:Eurycoma merguensis, Manotes asiatica)
科
ニガキ科 (Simaroubaceae)
概要
トンカットアリは、東南アジアのジャングルの斜面や砂質の土壌で育つ細長い低木状の樹木です。特にマレーシアでは保護対象種であり、マラリア、精力増強、男性の活力向上のために長い歴史があります。
安全性
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おそらく安全
適切な用量(400mgを最大3ヶ月間、または200mgを最大9ヶ月間)で経口摂取した場合、安全とされています。 -
おそらく安全ではない
過剰摂取または長期使用では安全性が懸念されます。一部の製品では水銀や鉛の汚染、またはシルデナフィル(ED治療薬)の混入が報告されています。これにより重金属中毒や薬剤の副作用が起こる可能性があります。 -
妊娠・授乳中
信頼できる十分な情報がないため、使用を避けるべきです。
副作用
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一般的な副作用
経口摂取は良好に耐容されることが多く、副作用の報告はほとんどありません。
効果
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おそらく効果がある
- 性欲増強:経口摂取は性欲を改善する可能性があります。
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おそらく効果がない
- 運動能力の向上:健常者では運動能力の向上効果は認められていません。
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不十分な証拠
- 加齢性テストステロン欠乏症、腰痛、糖尿病、高血圧、ED、男性不妊、マラリアなどの治療効果については信頼できる証拠が不足しています。
用法・投与量
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成人
- 一般的な使用量は100〜200mgを最大9ヶ月間、または400mgを最大3ヶ月間とされています。
成分と製剤
トンカットアリの特定製品(例:「Physta」)は凍結乾燥された水抽出物で、以下の基準で標準化されています:
- エウリコマノン:0.8%-1.5%
- グリコサポニン:40%以上
- 多糖類:30%以上
- タンパク質:22%以上
相互作用
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薬物との相互作用
- プロプラノロール:臨床効果を低下させる可能性があります。
- テストステロン:理論的にテストステロンレベルをさらに増加させる可能性があります。
- CYP1A2, CYP2A6, CYP2C19基質:薬物の代謝を増加させる可能性があります。
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サプリメントとの相互作用
現在知られていません。
メカニズム
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主要成分
クアッシノイド(エウリコマノン、エウリコマノールなど)や特定のポリペプチド(エウリペプチド)が活性成分として特定されています。 -
作用機序
- 抗アンドロゲン作用:ラット研究では、前立腺肥大の発症を抑制する可能性があります。
- 抗菌作用:グラム陽性およびグラム陰性菌に対して抗菌効果を持つ可能性があります。
- 抗がん作用:乳がん、大腸がん、メラノーマなどのがん細胞に対するアポトーシス誘導効果が示されています。
- 抗糖尿病作用:高血糖状態のラットで血糖値を低下させることが示されています。
- 抗ストレス作用:コルチゾールレベルの低下とストレス軽減効果が報告されています。
- 骨効果:骨芽細胞の活性を促進し、骨形成を助ける可能性があります。
注意事項
トンカットアリの使用前には、医療専門家に相談してください。
References
See Monograph References
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- Tags: サプリメント