甘草、リコリス( Licorice (Glycyrrhiza glabra))

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学名

  • Glycyrrhiza echinate
  • Glycyrrhiza glabra (同義名: Glycyrrhiza glandulifera)

注意事項

Licorice(甘草)は以下の点に注意してください:

  • Licorice製品には、グリチルリチン(glycyrrhizin)を含むものと含まないものがあります。グリチルリチンを含まない製品は、脱グリチルリチン化(deglycyrrhizinated licorice, DGL)として販売されます。
  • 米国で販売されている多くの「Licorice」製品は実際には甘草を含まず、アニス油(anise oil)を含んでいる場合があります。

概要

Licoriceは、地中海地域からイランにかけて原産の多年草です。根には主要成分であるグリチルリチン酸が含まれており、高用量で摂取すると体内の鉱質コルチコイドの過剰作用に類似した副作用を引き起こす可能性があります。

Licoriceには以下の使用形態があります:

  • 医薬品: 粉末、錠剤、エキス、軟膏、または注射液として利用。
  • 食品: 菓子や調味料に使用されることがあります。

安全性

  • おそらく安全: 通常の食品量の摂取。米国ではGenerally Recognized as Safe(GRAS)ステータスを取得しています。

  • 場合によって安全:

    • グリチルリチンを含まない製品: 1日最大4.5gを16週間までの使用で安全性が確認されています。
    • グリチルリチンを含む製品: 短期間かつ低用量(例:1日24.3mgまで)での使用。
    • 外用: Licoriceエキス2%を含むクリームが2週間まで安全に使用されています。
  • 場合によって危険: グリチルリチンを含む製品を高用量または長期間使用すると、高血圧、低カリウム血症、不整脈、心停止などの重大な副作用が報告されています。

  • 妊娠中: 禁忌。流産や早産のリスクがあるため使用を避けてください。

  • 授乳中: 十分な情報がないため、使用を避けることが推奨されます。


副作用

  • 一般的な副作用: 頭痛、吐き気、接触性皮膚炎。
  • まれな重篤な副作用: 急性腎不全、低カリウム血症、心停止、筋力低下、偽性アルドステロン症候群。

効果

ある程度効果が期待される使用

  1. アトピー性皮膚炎(湿疹): トピカル製品が症状改善に有効である可能性があります。
  2. 口内炎(アフタ性口内炎): Licoriceパッチやマウスリンスが痛みと潰瘍の大きさを軽減する可能性があります。
  3. 気管挿管後の副作用軽減: Licoriceガーグルやロゼンジが咽頭痛や咳を軽減する可能性があります。

信頼できる十分な情報がない使用

  • アレルギー性鼻炎、糖尿病、月経痛、乾燥症候群、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肥満など。

使用方法

成人

  • 経口: Licoriceエキス100-990mgを1日1〜3回に分けて使用。使用期間は2〜24週間。
  • 外用: クリームやジェルとして使用。

子ども

  • 経口: 使用に関する研究は限られており、典型的な用量情報は不明です。

相互作用

  • 抗高血圧薬: Licoriceが効果を減弱させる可能性があります。
  • 利尿薬: カリウム欠乏症のリスクを増加させる可能性があります。
  • コルチコステロイド: 副作用が増加する可能性があります。

作用機序

  • 抗炎症作用: プロスタグランジン生成の抑制や炎症性サイトカインの抑制が確認されています。
  • 抗酸化作用: フラボノイド成分が活性酸素種を抑制。
  • 抗菌作用: グリチルリチン酸が抗真菌性および抗菌性を示します。
  • ホルモン調整: グリチルリチン酸がテストステロンの生成を抑制し、コルチゾールの活性を高める可能性があります。

Licoriceは適切な用量と使用方法で多くの健康効果が期待されますが、グリチルリチン含有製品の使用には注意が必要です。


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