リジン (Lysine)

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学名

  • L-2,6-ジアミノヘキサン酸

概要

リジンは必須アミノ酸の一つで、体内で合成できないため食事から摂取する必要があります。リジンはタンパク質の構成要素として重要であり、主な供給源は肉、魚、乳製品、卵、大豆やその他の豆類です。野菜や穀物には比較的少量しか含まれていません。


安全性

  • おそらく安全
    • 経口摂取:1日最大3000 mgを1年間、または1日最大6000 mgを8週間使用した場合。
    • 外用:短期間で適切に使用した場合。
  • 妊娠中・授乳中
    • 信頼できる情報が不足しているため、使用は避けることが推奨されます。

副作用

  • 一般的な副作用
    • 経口摂取では腹痛、下痢、消化不良が報告されています。

有効性

おそらく有効

  • 単純ヘルペス (唇ヘルペス)
    • 経口リジンは、単純ヘルペスの予防と治療に有効であるとされています。ただし、外用リジンの効果は不明です。

十分な証拠がない

  • 運動パフォーマンス:改善に役立つ可能性があるとされていますが、臨床的な効果については不十分な情報しかありません。
  • アフタ性潰瘍 (口内炎):効果があるか不明。
  • 子供の成長:他の成分との併用で評価されていますが、リジン単独の効果は不明。
  • 糖尿病:糖尿病患者への有益性は不明。
  • 高血圧:リジンの摂取が食事中のリジンが不足している高血圧患者の血圧を低下させる可能性があります。
  • ストレス:経済的に困難な状況にある集団では、リジンで強化された小麦がストレスや不安を軽減する可能性が示唆されています。
  • 筋力:若い男性で十分な栄養状態にある場合、リジン摂取が筋力を向上させる可能性があるとされています。

用量と投与

  • 成人の経口用量

    • 1日最大6 gを8週間、または1日最大3 gを1年間使用することが一般的。
  • 外用

    • リジンは外用製品としても利用されています。

作用機序

  1. 抗ウイルス作用

    • 試験管内研究では、リジンが単純ヘルペスウイルス(HSV)の成長を阻害することが示されています。
  2. 骨への影響

    • リジンはコラーゲン合成に必要であり、骨の健康に重要です。カルシウムとリジンの同時補給は、カルシウムの腸内吸収と腎臓での保持を増加させる可能性があります。

薬物との相互作用

  1. 5-HT4作動薬

    • リジンがこれらの薬剤の効果を減少させる可能性があります。
  2. カルシウム

    • リジンが血清カルシウムレベルを増加させる可能性があります。

分類

  • アミノ酸
  • 運動能力向上剤 (Ergogenic Aids)

リジンは、ヘルペスの予防や治療において一定の効果が期待されており、また骨の健康やストレス軽減など、多岐にわたる用途で注目されていますが、さらなる研究が必要です。


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