フラックスシード (Flaxseed)

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概要

フラックスシードは、食品および繊維作物として利用される植物です。種子には以下の成分が含まれています:

  • ファイトエストロゲン
  • 水溶性および不溶性繊維
  • 油分(主にα-リノレン酸(ALA)を約55%含む)
    ALAはオメガ3脂肪酸であり、フラックスシードはこの脂肪酸の最も豊富な供給源の1つとされています。

安全性

  • おそらく安全

    • 挽いたフラックスシード: 30〜60g/日を1年間まで経口摂取した臨床試験で安全性が確認されています。
    • リグナン抽出物: 最大600mg/日を12週間まで、または6ヶ月まで使用した臨床試験で安全性が確認されています。
  • おそらく危険

    • 生または未熟なフラックスシードには有毒なシアノジェニック配糖体(リヌスタチン、ネオリヌスタチン、リナマリン)が含まれているため、これを摂取することは危険とされています。
  • 妊娠中・授乳中の使用

    • 妊娠中には、フラックスシードが軽度のエストロゲン作用を持つため、使用は推奨されません。授乳中の影響について信頼できる情報はありません。

副作用

  • 最も一般的な副作用:
    • 腹部膨満感、下痢、胃腸の不調。
  • 稀な重篤な副作用:
    • アナフィラキシーなどの重度のアレルギー反応。

効果

  • おそらく効果がある

    • 便秘: フラックスシードはバルク形成性の下剤として機能し、便秘を緩和します。
    • 糖尿病: 挽いたフラックスシードが血糖値をわずかに低下させることが報告されています。
    • 高コレステロール血症: 血中脂質レベルをわずかに低下させます。
    • 高血圧: 長期的な摂取で血圧をわずかに低下させる効果があります。
    • 肥満: 体重減少をわずかに促進する可能性があります。
  • 効果がない、または証拠が不十分

    • 骨粗しょう症: 効果は認められていません。
    • 乳がん: 乳がんリスク低下または進行抑制の効果については不明。
    • 更年期症状: 効果について矛盾した報告があります。

相互作用

  • 薬剤との相互作用

    • 抗凝固剤・抗血小板薬: 出血リスクを増加させる可能性があります。
    • 降圧薬: 低血圧のリスクを増加させる可能性があります。
    • 抗糖尿病薬: 低血糖のリスクを増加させる可能性があります。
  • サプリメントとの相互作用

    • 血糖降下作用のあるサプリメント: 効果を増強する可能性があります。
    • 血圧降下作用のあるサプリメント: 血圧をさらに低下させる可能性があります。

推奨摂取量

  • 経口摂取
    • 通常、20〜30g/日が一般的です。最大60g/日まで使用した研究があります。
    • リグナン抽出物: 最大600mg/日を4ヶ月まで使用可能。

作用機序

  1. 抗炎症作用: フラックスシードはC反応性タンパク質(CRP)やインターロイキン-6(IL-6)を低下させ、炎症を軽減します。
  2. 抗酸化作用: リグナンやα-リノレン酸が酸化ストレスを軽減します。
  3. 脂質低下作用: 繊維質が胆汁酸の排泄を増加させ、コレステロールの低下に寄与します。
  4. ホルモン調整作用: 弱いエストロゲン作用を持ち、ホルモン代謝に影響を与える可能性があります。

フラックスシードは便秘、高血圧、軽度の高脂血症に効果が期待されますが、妊娠中の使用には注意が必要です。過剰摂取は避け、適切な用量で摂取してください。


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