フラックスシードオイル (Flaxseed Oil)
Posted by リンクプロ on
概要
フラックスシードオイルはフラックスシードから抽出されるオイルで、約55%がオメガ3脂肪酸であるα-リノレン酸 (ALA) を含みます。これは、オメガ3脂肪酸の豊富な供給源の一つとして知られています。
安全性
-
おそらく安全
-
経口摂取:
最大2g/日を6ヶ月間、または24g/日を7週間まで使用して安全性が確認されています。 -
外用使用:
手首に4週間まで使用、または点眼薬として90日まで使用した場合に安全性が確認されています。
-
経口摂取:
-
おそらく安全ではない可能性
- 妊娠中: 妊娠中期から後期にフラックスシードオイルを摂取すると、早産のリスクが4倍に増加する可能性があるとの報告があります。
- 授乳中: 信頼できる情報が不足しているため、使用を避けることが推奨されます。
副作用
-
一般的な副作用:
- 経口摂取での軽度のアレルギー反応(かゆみ、発赤)。
-
重篤な副作用(稀):
- アナフィラキシーなどの重度のアレルギー反応。
効果
-
おそらく効果がない
- 双極性障害: 症状を改善しない。
- 高脂血症: コレステロール値を低下させない。
- 肥満: 体重減少の効果が認められない。
- 関節リウマチ (RA): 症状を改善しない。
-
効果が不明または証拠が不足している
- 動脈硬化症: 小規模な研究では代謝リスク因子へのわずかな効果が示唆されるが、結論は出ていない。
- 糖尿病: 血糖値やインスリン抵抗性を改善しない可能性があるが、妊娠糖尿病では効果がある可能性がある。
- 高血圧: 血圧をわずかに低下させる可能性があるが、十分な証拠はない。
- 乾燥肌・乾燥目: 証拠が矛盾しているか、単独での効果は不明。
- ポリシスティックオーバー症候群 (PCOS): 小規模な研究では一部のマーカー改善が示唆される。
投与量と使用方法
-
成人
-
経口摂取:
通常、1〜2g/日が最も一般的です。短期間の研究では、最大24g/日まで使用可能。 -
外用使用:
データが限られていますが、4週間までの使用が推奨されています。
-
経口摂取:
-
子供
- 限定的な研究では、200mgのALAを含むフラックスシードオイルが3ヶ月まで使用可能とされています。
相互作用
-
薬剤との相互作用
- 抗凝固剤・抗血小板薬: 出血リスクを増加させる可能性があります。
- 降圧薬: 血圧をさらに低下させるリスクがあります。
- エゼチミブ (Zetia): フラックスシードオイルと併用するとALAの吸収が低下する可能性があります。
-
サプリメントとの相互作用
- 抗血小板作用のあるサプリメント: 効果を増強する可能性があります。
- 降圧作用のあるサプリメント: 血圧を低下させるリスクがあります。
作用機序
- 脂肪酸供給源: フラックスシードオイルは多価不飽和脂肪酸(70%)、一価不飽和脂肪酸(18%)、および飽和脂肪酸(9%)を含みます。ALAはEPAおよびDHAの前駆体ですが、体内での変換量は限られています。
- 抗炎症作用: 炎症性サイトカイン(例:IL-1、TNF)を抑制し、抗酸化作用を発揮します。
- 心血管効果: 動脈の弾性を増加させ、血圧や血小板凝集を低下させる可能性があります。
- 眼科的効果: 涙の分泌を増加させ、ドライアイ症状を軽減する可能性があります。
フラックスシードオイルは炎症の軽減や心血管の健康促進に役立つ可能性がありますが、妊娠中や一部の薬剤との併用には注意が必要です。適切な摂取量を守り、医師の指導のもとで使用することをお勧めします。
Share this post
- Tags: サプリメント