ドコサヘキサエン酸 (Docosahexaenoic Acid (DHA))

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説明
ドコサヘキサエン酸 (DHA) は、エイコサペンタエン酸 (EPA) と共に冷水魚(マグロやサーモンなど)に含まれるオメガ3脂肪酸です。

DHAは目や神経組織の発達に重要な役割を果たします。また、DHAは血液を薄くしたり、炎症を抑えたり、血中トリグリセリド(中性脂肪)を低下させることで、心臓や循環器系疾患のリスクを減らす可能性があります。

DHAは主に高コレステロール血症や血中脂肪異常に使用されるほか、記憶力や思考力の向上、乳児や子どもの発達、特定の眼疾患などに利用されていますが、これらの多くについては科学的根拠が十分ではありません。

DHAとEPAは混同しないでください。両方とも魚油に含まれていますが、同じものではありません。DHAは体内でわずかにEPAに変換されますが、その量は非常に少量です。

効果
可能性がある効果

  • 高コレステロール血症などの血中脂肪異常(高脂血症): DHAをエイコサペンタエン酸(EPA)と一緒に摂取することで、トリグリセリドの値がわずかに低下する可能性があります。しかし、総コレステロールを低下させる効果はなく、むしろ低密度リポタンパク(LDL、「悪玉」コレステロール)が増加する可能性があります。
  • 早産の予防: DHAを十分に摂取できていない妊婦がDHAを摂取することで、非常に早期の早産リスクが低下する可能性があります。

効果がない可能性があるもの

  • 加齢に伴う記憶力や思考力の低下: DHAを単独または他の成分と一緒に摂取しても、記憶や学習能力の改善効果は見られません。
  • アルツハイマー病: 食事からDHAを多く摂取する人はアルツハイマー病のリスクが低い可能性がありますが、DHAサプリメントを摂取しても病気の進行を遅らせる効果はありません。
  • 注意欠陥・多動性障害 (ADHD): 子供にDHAサプリメントを与えてもADHD症状の改善は見られません。
  • その他: 乳児期の肺疾患(気管支肺異形成)、認知機能、うつ病、嚢胞性線維症などの症状の改善や予防効果は確認されていません。

安全性
経口摂取: DHAは一般的に安全とされていますが、過剰摂取は避けるべきです。DHAや他のオメガ3脂肪酸を3グラム以上摂取すると、血液の凝固が遅れ、出血のリスクが高まる可能性があります。
妊娠中および授乳中: 適切な量であれば安全です。妊娠中や授乳中には200〜300mgのDHAを食事やサプリメントから摂取することが推奨されています。

注意事項

  • 糖尿病: 一部の2型糖尿病患者では、DHAが血糖値を上昇させる可能性があります。
  • 抗凝固剤や抗血小板薬との相互作用: DHAは血液の凝固を遅らせる可能性があるため、これらの薬と併用する際は注意が必要です。

用量
DHAは通常、食事から摂取されますが、サプリメントとしては成人に400〜800mgのDHAを1日あたり6ヶ月間まで使用した事例があります。

その他の名称
アシッド・ドコサヘキサエノイック、オメガ3脂肪酸など。


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