ホーニーゴートウィード (Horny Goat Weed)

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学名:
Epimedium grandiflorum(同義語:Epimedium macranthum, Epimedium violaceum

科名:
メギ科 (Berberidaceae)


概要

ホーニーゴートウィードは、2000年以上にわたり、インポテンツや不妊症の治療に使用されてきた植物です。名前はEpimedium属の複数の種に使用されますが、サプリメント製品で最も一般的なのはEpimedium grandiflorumEpimedium sagittatumです。この植物は、アジア、ヨーロッパ、中東、極東に自生しています。


安全性

  • 可能性がある安全性 (POSSIBLY SAFE):
    短期間で適切に使用される場合、ホーニーゴートウィード抽出物は比較的安全とされています。特定の製品(例:Xianling Gubao)では、最大24か月間使用されても安全性が確認されています。

  • 可能性がある危険性 (POSSIBLY UNSAFE):
    長期間または高用量での使用は、呼吸停止などの重篤な副作用と関連しているため注意が必要です。

  • 妊娠:
    ホーニーゴートウィードには男性ホルモン様の作用がある可能性があり、胎児に悪影響を及ぼす可能性があるため、使用を避けてください。

  • 授乳中:
    信頼できる情報が不足しているため、使用を避けてください。


副作用

  • 一般的な副作用:
    短期間の経口使用では、めまい、口の渇き、鼻血、喉の渇き、嘔吐などが報告されています。

  • まれな重篤な副作用:
    呼吸停止など。


効果

信頼できる証拠が不十分なため、以下の用途についての効果は明確ではありません。

  • 慢性閉塞性肺疾患 (COPD):
    十分な証拠がありません。

  • 冠状動脈疾患 (CHD):
    十分な証拠がありません。

  • 勃起不全 (ED):
    十分な証拠がありません。

  • 疲労:
    十分な証拠がありません。

  • 骨粗しょう症:
    小規模で質の低い研究によると、骨密度をわずかに改善する可能性があります。


投与量と使用方法

  • 成人:
    研究が限られており、標準的な投与量は確立されていません。

標準化と製剤化

ホーニーゴートウィード製品は一般的にイカリイン(icariin)の含有量で標準化されています。いくつかの臨床試験では、イカリインを20~25.36%含む抽出物が使用されています。


薬物との相互作用

  1. 抗凝固薬/抗血小板薬:
    理論的に、ホーニーゴートウィードは出血リスクを高める可能性があります。

  2. 降圧薬:
    理論的に、低血圧のリスクを高める可能性があります。

  3. CYP1A2、CYP2B6、CYP3A4基質:
    これらの基質の薬剤の効果や副作用を増強する可能性があります。

  4. エストロゲン:
    エストロゲンの治療効果や副作用を増強する可能性があります。


作用機序

  • 一般的な作用:
    活性成分には、フラボノイド(アピゲニン、ケンフェロール、ルテオリン、クエルセチン)やフィトエストロゲン(イカリイン、ゲニステイン、ダイゼイン)などがあります。特にイカリインは、ホーニーゴートウィードの乾燥重量の6.5%を占める主要成分です。

  • 抗炎症作用:
    プロ炎症性サイトカインや一酸化窒素の生成を抑制する可能性があります。

  • 抗酸化作用:
    イカリインやルテオリンがフリーラジカルを除去する能力を持つとされています。

  • 骨への効果:
    イカリインは骨芽細胞を刺激し、骨形成を促進するとされています。

  • 心血管への効果:
    血管拡張作用や血小板凝集抑制作用を持つ可能性があります。

  • ホルモン作用:
    一部のグリコシド成分がホルモンに作用し、精液分泌や前立腺の成長を刺激する可能性があります。


結論

ホーニーゴートウィードは勃起不全、骨粗しょう症、抗疲労効果などの用途で注目されていますが、これらの効果を支持する十分な科学的証拠は限られています。長期間または高用量での使用には注意が必要で、特に薬物との相互作用には慎重であるべきです。


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