リモシラクチルス・フェルメントゥム (Limosilactobacillus fermentum)

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学名

Limosilactobacillus fermentum


概要

リモシラクチルス・フェルメントゥムは乳酸を産生するグラム陽性の桿状の嫌気性細菌の一種です。ヒトの体内に自然に存在し、一部の特定株はプロバイオティクスとしてサプリメントや機能性食品に含まれています。プロバイオティクスは食品や食品成分として摂取可能な生きた微生物であり、確認された健康効果があります。プロバイオティクスはアレルギーや消化器系の健康のために広く販売されています。


注意点

  • 2020年4月の再分類
    リモシラクチルス・フェルメントゥムは、以前は「ラクトバチルス属」に分類されていましたが、新たにリモシラクチルス属に再分類されました。一部の製品ラベルには依然として「Lactobacillus fermentum」と記載されている場合があります。

  • 壊死性腸炎 (NEC)
    一部の経口プロバイオティクス、特に複数菌株を含む製品は、低出生体重児における壊死性腸炎の予防に有益とされています。しかし、L. fermentumについてはこの目的での効果が確認されていません。米国食品医薬品局 (FDA) は、非常に低体重または極早産児にプロバイオティクスを投与する場合、重篤な感染症のリスクがあると警告しています。


安全性

  • おそらく安全

    • 経口: L. fermentum は、単独または他のプロバイオティクスと組み合わせて最大12週間使用された研究において安全とされています。
    • 膣内使用: 最大10週間にわたり安全に使用された記録があります。
  • 妊娠中: 妊娠中の安全性についての信頼できる情報は不足しています。ただし、適切に使用される場合に安全性に懸念はありません。

  • 授乳中: 特定株 (L. fermentum CECT5716) は授乳期間中に最大16週間使用され、明らかな安全性が確認されています。


副作用

  • 一般的な副作用
    経口摂取では軽度の消化器系の副作用が報告されています。

  • まれな重篤な副作用
    感染症の可能性が懸念されています。


効果

以下の用途については信頼できる十分な情報が不足しています

  • 喘息
  • アトピー性皮膚炎 (湿疹)
  • 細菌性膣炎
  • 乳腺炎や乳房痛
  • インフルエンザ予防
  • 肥満
  • 多嚢胞性卵巣症候群 (PCOS)
  • 尿路感染症 (UTIs)
  • 膣カンジダ症

用法・用量

成人

  • 経口: 単独または他のプロバイオティクスと組み合わせて、1~3億CFU/日、最大4週間使用。
  • 膣内: サポジトリーまたはタブレットとして使用。

子ども

用量は用途や年齢によって異なります。


相互作用

  • 抗生物質との併用
    抗生物質と併用すると、L. fermentum の効果が低下する可能性があります。

作用機序

  • 一般
    L. fermentum は乳酸を産生する「有益な」細菌と見なされ、体内の特定部位の再コロニー形成を目的として使用されます。

  • 抗糖尿病効果
    動物モデルで、L. fermentum が空腹時血糖値の上昇を抑制し、臓器損傷や炎症性サイトカインを減少させる可能性が示されています。

  • 抗酸化作用
    L. fermentum は高脂肪食に起因する酸化ストレスを軽減し、腎機能障害を防ぐ効果が期待されています。

  • 免疫調節効果
    免疫システムの活動を刺激し、アレルギーや炎症マーカーを減少させる可能性があります。


分類

プロバイオティクス

L. fermentum は、アレルギー、腸内環境改善、感染予防などの潜在的な用途が期待されていますが、さらなる研究が必要です。


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