マグノリア(Magnolia)

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学名
Magnolia biondii(シノニム: Magnolia fargesii)、Magnolia denudata(シノニムあり)

科名
モクレン科(Magnoliaceae)


別名

(記載なし)

概要

マグノリアは、アジア、北アメリカ、南アメリカの温帯および熱帯地域に分布する植物の属です。樹皮や花は、伝統中国医学(TCM)において「気の停滞」や、抑うつ、不安を治療するために使用されます(文献番号34246, 92459, 92464, 95035)。


安全性

  • 経口:適切かつ短期間であれば、おそらく安全。特定の製品(例: Relora、Next Pharmaceuticals, Inc.)は、マグノリア抽出物とキハダ抽出物を含み、臨床試験で1日2~3回、250mgを最長6週間使用しても安全とされました(文献番号14349, 34246, 94904)。
  • 外用:歯磨き粉に含まれる場合、最長6ヶ月間の使用でも安全とされています(92464)。

妊娠中

  • マグノリアの花蕾は、子宮を刺激する作用の報告があるため経口での使用は安全ではありません(11953)。
  • 樹皮の安全性に関する十分な信頼できる情報がないため、使用を避けるべきです。

授乳中:十分な信頼できる情報がないため、使用を避けてください。


副作用

  • 一般的な副作用:経口摂取では、通常は良好に耐えられます。
  • 最も一般的な副作用:外用では、接触性皮膚炎が報告されています。

効果

  • おそらく有効
    歯肉炎:マグノリア樹皮抽出物は、ガムや歯磨き粉に加えることで、歯茎の出血や炎症を軽減する可能性があります。

  • 効果が不十分または未確立
    以下の用途について信頼できる証拠が不足しています

    • 加齢による肌の変化
    • 花粉症
    • 不安症(他の成分と併用された場合のみ評価済み)
    • 歯垢
    • 糖尿病
    • 頭痛
    • 更年期症状(他の成分と併用された場合のみ評価済み)
    • 肥満(他の成分と併用された場合のみ評価済み)
    • 産後うつ
    • ストレス(他の成分と併用された場合のみ評価済み)

用量と投与法

  • 成人
    • 経口:研究が限られており、標準的な用量は不明。
    • 外用:研究が限られており、標準的な用量は不明。

製品の標準化と製剤

  • 市販のマグノリア製品は、マグノロールとホノキオール(総ポリフェノールの40~90%)を標準化しています(95035)。

薬物との相互作用

  • 抗凝固薬/抗血小板薬:マグノリアは、これらの薬剤と併用することで出血リスクを増加させる可能性があります。

  • 中枢神経系抑制薬:マグノリア樹皮を大量に摂取することで、これらの薬剤との併用により相加的な抑制効果をもたらす可能性があります。


作用機序

  • 抗菌作用:マグノロールとホノキオールは、多くのグラム陽性および陰性細菌、ならびにいくつかの真菌株に対して活性を持ちます。これにより歯肉炎の予防に寄与します。
  • 抗がん作用:マグノロールは、がんの進行に関与するシグナル経路を標的とし、遺伝子の調節やアポトーシスを誘導します。
  • 抗炎症作用:核因子カッパB(NF-κB)の活性化を抑制し、プロ炎症性遺伝子の転写を減少させます。
  • 中枢神経作用:マグノロールやホノキオールは抗不安作用を持ち、GABA-A受容体やセロトニン受容体と相互作用します。

分類
抗血小板剤、鎮静-催眠剤

References

See Monograph References


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