グリコール酸(Glycolic Acid)

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学名

ヒドロキシ酢酸(Hydroxyacetic Acid)


注意

グリコール酸は他のアルファヒドロキシ酸(AHA)――クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸――とは異なる物質です。混同しないよう注意が必要です。


概要

グリコール酸はアルファヒドロキシ酸(AHA)の一種で、食品(柑橘類、サトウキビ、酸乳、リンゴ、ブドウなど)に自然に含まれる酸です。一部のアルファヒドロキシ酸は化粧品にも広く使用されています。


安全性

おそらく安全

  • 外用: 適切に使用した場合。10%以下の濃度を含む製品は自己処理に安全とされています。

おそらく安全でない

  • 外用: 10%を超える濃度を医療監督なしで使用した場合。高濃度のアルファヒドロキシ酸(グリコール酸を含む)は、皮膚やけどを引き起こす可能性があります。10%を超える濃度の製品は皮膚科医の監督下でのみ使用すべきです。

妊娠・授乳中

  • おそらく安全: 適切な濃度で外用した場合。
  • 経口: 信頼できる十分な情報がないため使用を避けるべきです。

副作用

  • 一般的な副作用: 軽度の刺激、日光感受性、軽いチクチク感。
  • 稀な重篤な副作用: 高濃度の使用により、皮膚がんのリスク、皮膚損傷、一時的な色素沈着が生じる可能性があります。また、出血、水ぶくれ、やけど、かゆみ、赤み、皮膚の脱色、剥離、腫れなどが報告されています。

効果

効果がある可能性がある

  • ニキビ: 12歳以上の軽度から中等度のニキビの患者で、症状を改善する可能性があります。
  • 老化肌: シワや光老化の兆候を減らす可能性があります。
  • 萎縮性ニキビ瘢痕: 単独またはマイクロニードリングと併用して効果がある可能性があります。
  • 肝斑(メラズマ): 混合型および表皮型の肝斑に効果的な場合がありますが、真皮型の肝斑には効果がない可能性があります。

証拠が不十分な条件

  • 肥満、妊娠線、水いぼなど。さらなる研究が必要です。

投与と使用方法

成人

  • 外用:
    • グリコール酸10%~15%を含むローション、クリーム、エマルジョンを1日1~2回、2~4か月間使用。
    • グリコール酸20%~70%を含む短時間フェイシャルピーリングを2~4週間間隔で2~6か月間実施(医療監督下で)。

子供

  • 外用: 研究が限られており、標準的な用量は不明です。

相互作用

  • 薬物、サプリメントとの相互作用: 現在、知られているものはありません。
  • 敏感肌の個人: 注意が必要。

薬物動態

  • グリコール酸の薬物動態について信頼できる十分な情報はありません。

作用機序

  • 一般的な作用:
    グリコール酸はアルファヒドロキシ酸で、サトウキビに含まれる天然酸です。

  • 皮膚効果:
    アルファヒドロキシ酸は、角質層の古い細胞を除去し、皮膚の滑らかさを向上させ、黒ずみを軽減する効果があります。グリコール酸は分子サイズが小さいため、皮膚への浸透性が高く、より深く作用します。

    • 老化肌への効果: ヒアルロン酸やコラーゲンの増加を促し、皮膚の弾力性を向上させます。
    • ピーリング効果: 角質層の厚みを減少させ、皮膚表面を柔軟にします。
  • 爪の効果: 高濃度(70%)のグリコール酸は、病的な爪の状態(真菌感染や扁平苔癬)に対して好ましい結果をもたらす場合があります。


分類

  • 光感受性物質(Photosensitizers)
  • アルファヒドロキシ酸(Alpha Hydroxy Acids)

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