カビアレルギーとは？

多くの人にとって、カビへの曝露は問題を引き起こしませんが、カビにアレルギー反応を起こす人もいます。米国国立衛生研究所（NIH）の推定によると、約3～10％の人がカビアレルギーを持っています。

カビアレルギーとは？
カビは微生物である真菌で、屋内外のいたるところに存在します。カビは植物、食べ物、木材、壁材、布地、土壌の上で繁殖します。カビは胞子を水、昆虫、または空気を介して広げて繁殖します。

カビの胞子は非常に小さく、軽量で、花粉のように空中を浮遊します。胞子が非常に小さいため、簡単に吸い込まれ、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。

カビアレルギーとは、カビの胞子を吸い込んだ際に、免疫システムが過剰反応してアレルギー症状を引き起こすことです。

アレルギーを引き起こす一般的なカビの種類は何ですか？
カビには10万種類以上ありますが、すべてがアレルギー症状を引き起こすわけではありません。アレルギーの原因となる一般的なカビには、アルテルナリア、アスペルギルス、クラドスポリウム、ペニシリウムなどがあります。

特にアスペルギルスアレルギーは、慢性肺疾患を持つ人々にとって問題となります。アスペルギルスに対する過敏症によって引き起こされる「アレルギー性気管支肺アスペルギルス症（ABPA）」という稀な病態があり、喘息患者の約1〜2％が影響を受けます。

カビアレルギーの症状は何ですか？
カビの胞子を吸い込むと、次のようなアレルギー症状が現れます：

• 鼻や副鼻腔の症状（鼻水、鼻づまり、くしゃみ）
• 喉の痛み
• 目のかゆみや涙目
• 乾いた咳
• 息切れ
• 鼻や喉、肌の刺激

カビと喘息の関係は？
カビの胞子は、喘息を持つ人々にとって有害です。胞子は非常に小さいため、簡単に下気道に入り込み、喘息発作を引き起こす可能性があります。また、カビの胞子は他の屋外アレルゲンや空気汚染物質と相互作用し、喘息のリスクを高めることがあります。

カビによるアレルギー反応以外にも、カビが放出する揮発性化学物質に対しても刺激反応を引き起こすことがあります。

カビアレルギーの診断方法は？
カビアレルギーを診断するために、医師は包括的な病歴と身体検査を行います。医師は症状がいつ発生するかを尋ねることがあります。カビアレルギーのテストには、次のものがあります：

• 皮膚プリックテスト：カビアレルゲンの小滴が皮膚に置かれ、小さな穿刺が行われます。蚊に刺されたような膨らみが生じた場合、その物質に対するアレルギーが強く疑われます。
• 血液検査：血液中に循環する免疫グロブリンE（IgE）抗体を検出し、特定のアレルゲンに対する感受性を調べます。検査結果が出るまでには数日かかることがあります。

医師は、テスト結果や病歴、アレルゲンに曝露される可能性のある環境、身体検査の結果を総合的に考慮して診断を下します。

室内外のカビにアレルギーを持つことはありますか？
はい、室内外のカビに対するアレルギーを持つことがあります。カビアレルギーがある場合、カビがどこで成長するかを学び、それを避ける方法を見つけることが重要です。

カビに曝露された場合はどうすればよいですか？
カビに曝露されないようにすることが最善ですが、必ずしもそれが可能とは限りません。例えば、配管の漏れが発生し、修理中にカビの成長を発見することがあります。

カビの胞子を吸い込んだ可能性がある場合、または体にカビが付着しているかもしれない場合は、次の手順でリスクを減らすことができます：

• 汚染された材料（カーペット、石膏ボード、断熱材など）を処分する
• 使用した物品（寝具やタオルなど）を洗う
• 使用したマスクは廃棄する
• 衣類を取り外し、熱湯で洗う
• 生理食塩水で鼻を洗浄する
• シャワーを浴びてカビを洗い流す

カビに対する治療法はありますか？
カビアレルギーの治療には、抗ヒスタミン薬、去痰薬、鼻用ステロイドスプレーが含まれます。これらの薬は、鼻水、鼻づまり、目のかゆみや涙目などの症状を和らげます。

免疫療法（アレルギー注射）は、長期的にアレルギー反応を鈍化させる方法です。注射または舌下免疫療法（SLIT）として提供され、カビアレルギーにも有効です。

医師と相談して、最適な治療法を見つけることをお勧めします。

アレルギーリサーチグループ