パウダルコ (Pau D'Arco)
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学名
Tabebuia impetiginosa
(Handroanthus impetiginosus、Tabebuia avellanedae などの同義語)
科名
ノウゼンカズラ科(Bignoniaceae)
概要
パウダルコは常緑の樹冠樹で、アマゾン熱帯雨林や中南米の熱帯地域に自生しています。樹高は30メートル以上、幹の直径は2~3メートルに達することがあります(18057, 91944, 92178)。木材は非常に硬く、腐食に強い性質を持っています(91943)。「Pau d'arco」という名称はポルトガル語で「弓の木」を意味し、この木の木材が先住民による狩猟用の弓の材料として使用されたことに由来します(18057, 91944)。伝統的に、癌、炎症、さまざまな感染症の治療に利用されてきました(18057, 68332)。
安全性
- おそらく危険: 経口使用時。パウダルコの安全性は明確ではありません。成分であるラパコールを高用量(1.5 g以上)摂取すると、重篤な胃腸障害や出血リスクが増加します(91939)。一方で、月経困難症の患者で、パウダルコ1050 mgとルチン75 mgを8週間服用しても重大な副作用は報告されていません(114012)。
- 妊娠中: おそらく危険。動物研究では、ラパコールが催奇形性および流産誘発効果を持つことが示されています(68314, 68315)。局所使用時の安全性については情報不足のため、使用を避けてください。
- 授乳中: 信頼できる情報が不足しているため、使用を避けてください。
副作用
- 一般的な副作用: 安全性に関する包括的な評価は行われていませんが、ラパコールを1.5 g以上摂取することは危険とされています。
有効性
-
信頼できる十分な証拠が不足している用途:
- 癌: 経口パウダルコの癌治療効果に関する十分な信頼できる情報はありません。
- 月経困難症: 他の成分と組み合わせて評価されていますが、単独での効果は不明です。
用法および投与量
- 成人: 研究が限られており、標準的な投与量は不明です。
標準化および製剤
- パウダルコは、カプセル、錠剤、液体抽出物、粉末、お茶として市販されています(91944)。
- 一部の製品は3%ナフトキノンに標準化されていると表示されていますが、科学的に検証されていません。
- 商業製品において、樹皮の収穫や輸送方法の問題、不適切な植物種の使用による偽装や誤表示が報告されています(18057)。
薬物との相互作用
- 抗凝固薬/抗血小板薬: パウダルコは抗血小板作用を持つ可能性があるため、これらの薬と併用すると出血リスクが増加する可能性があります。
作用機序
- 一般的な内容: パウダルコの適用部位は樹皮と木材です。これにはフラボノイド、キノン、ナフトキノン、アントラキノン、脂肪酸、糖類、トコフェロールなどが含まれます(18057, 92178)。
- 抗菌作用: ラパコールやベータラパコーネなどの成分が、細菌の電子伝達や呼吸メカニズムを妨害することで抗菌効果を示します(91940, 92181)。
- 抗がん作用: ベータラパコーネはDNAの超らせん構造を調節するトポイソメラーゼIを阻害し、癌細胞のアポトーシスを誘導することが示されています(18057)。
- 抗炎症作用: パウダルコ抽出物は、プロスタグランジンE2や一酸化窒素の生成を抑制し、炎症を抑えることが動物研究で示されています(68332, 92181)。
分類
抗凝固薬、抗血小板薬
References
See Monograph References
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