ホーステイル (Horsetail)
Posted by リンクプロ on
学名:
Equisetum arvense, Equisetum telmateia, Equisetum hyemale など
科名:
トクサ科 (Equisetaceae)
概要
ホーステイルは胞子で繁殖する植物で、北半球と南半球の湿地に自生しています。ドイツのCommission E専門委員会は特定種(Equisetum arvense)を経口利尿薬として浮腫の治療に承認しています。また、伝統的に腎臓、膀胱、肝臓の健康維持や、糖尿病、過多月経、結核、関節炎、創傷治癒などに使用されてきました。
警告
-
粗製のホーステイル:
チアミナーゼを含み、長期使用でビタミンB1欠乏症を引き起こす可能性があります。カナダでは、チアミナーゼ活性がないことを証明された製品のみが認可されています。 -
沼地トクサ (Equisetum palustre):
毒性アルカロイド「パルストリン」を含み、牛や羊で中毒を引き起こすことが知られています。人への毒性はまだ確認されていませんが、過去にはこの植物がホーステイル製品に混入していたことが報告されています。
安全性
-
可能性として危険:
チアミナーゼを含む製品を長期摂取すると、理論的にはビタミンB1欠乏症を引き起こす可能性があります。 -
妊娠・授乳中:
十分な情報がないため使用を避けてください。
副作用
-
一般:
限られた臨床研究しか行われていないため、安全性について十分な評価がされていません。 -
最も一般的な副作用:
- 経口摂取: 腹部膨満、排便回数の増加、吐き気。
効果
-
不十分な証拠 (INSUFFICIENT RELIABLE EVIDENCE):
- 男性型脱毛症: 十分な臨床データがありません。
- 高血圧: 血圧を下げる可能性がありますが、詳細は不明です。
- 腎臓結石: 効果に関する十分な情報が不足しています。
- 肥満: 体重減少への有効性について十分な情報がありません。
- 骨粗しょう症: 効果の有無は不明です。
- 扁桃炎: 他の成分と組み合わせて評価されていますが、単独での効果は不明です。
- 尿失禁: 他の成分との組み合わせで評価されていますが、単独での効果は不明です。
さらなる研究が必要です。
投与量と使用方法
-
成人・子供:
研究が限られているため、典型的な用量は不明です。
標準化と製剤化
ホーステイルの標準化に関する十分な信頼できる情報はありません。
相互作用
薬物との相互作用
- 抗糖尿病薬: 理論的には低血糖のリスクを増加させる可能性があります。
- 利尿薬: カリウム損失と低カリウム血症のリスクを増加させる可能性があります。
- エファビレンツ: ホーステイルが薬効を低下させる可能性があります。
- リチウム: リチウム濃度と副作用を増加させる可能性があります。
- ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬 (NRTI): 薬効を低下させる可能性があります。
サプリメントとの相互作用
- ビンロウ: ビタミンB1欠乏症のリスクを高める可能性があります。
- クロム含有サプリメント: クロム毒性のリスクを高める可能性があります。
- 低血糖作用のあるハーブとサプリメント: 理論的には低血糖効果を持つ可能性があります。
- ケイ素: ホーステイルが血清ケイ素濃度を増加させ、尿中排泄を増加させる可能性があります。
- チアミン (ビタミンB1): チアミンの生物学的利用率を低下させる可能性があります。
疾患との相互作用
- アルコール使用障害: チアミン欠乏症のリスクを高める可能性があります。
- 低カリウム血症: 悪化させる可能性があります。
作用機序
-
一般:
適用部分は地上部です。ホーステイルには、ペトロシン、カフェ酸、ヒドロキシ桂皮酸誘導体、トリテルペン、ステロール、タンニン、サポニンが含まれます。また、フラボノイドやケイ素を豊富に含みます。 -
利尿効果:
ヒドロクロロチアジド25mgに相当する利尿作用が確認されています。 -
抗酸化および抗炎症効果:
フラボノイドやフェノール化合物が役割を果たします。 -
抗菌効果:
特定の細菌や真菌に対して効果があることが示されています。 -
鎮痛効果:
動物実験で鎮痛効果が示されています。 -
抗ウイルス効果:
ウイルスに対する効果が研究されています。 -
鎮静効果:
動物研究で鎮静効果が示されています。 -
ビタミンB1分解効果:
チアミナーゼを含む植物として知られています。 -
血管弛緩効果:
血管拡張効果がある可能性があります。
ホーステイルの使用には、特に未加工製品の使用時には注意が必要です。
Share this post
- Tags: サプリメント